以前、LPデータに対し、開度の測定やウェーブレット変換ができるソフトは皆無と投稿したことがあります。http://phreeqc.blogspot.com/2011/04/arcgis.html
先日、「地上開度」について古い情報が引っかり、再度調べてみました。
検索で引っかかったのは、こちらの方のブログです。
http://kibouharuka.at.webry.info/201104/article_7.html
確認したところ、確かに現在も Dept. of Physical Geography, Hamburg で開発が続けられている SAGA (System for Automated Geoscientific Analyses) に地上開度のモジュールが装備されていました。
http://www.saga-gis.org/en/index.html
モジュールのソースはこちらです。positive openness と等価と書かれていますね。
http://saga-gis.cvs.sourceforge.net/viewvc/saga-gis/saga_2/src/modules_terrain_analysis/terrain_analysis/ta_morphometry/ProtectionIndex.cpp?revision=1.8&view=markup&pathrev=MAIN
ソースの内容が読めるのは、オープンソースの利点です。高さ/距離のarctanを求め、最大値を更新、8方向の平均を求めるといった内容のようです。非常に単純ですね。こんなことが全てのグリッドに対し順番にできるんですね。まあ、GISなら当たり前なのでしょうか?
このアルゴなら簡単に地下開度にも変更できますね。モジュールは自作できそうですのが、組み込めるのでしょうか?
しかし、このソフト、いろんなモジュールが組み込まれていますね。ArcGISだと地形解析オプションとVer.UP だけで100万程度、開度やウェーブレット解析の委託開発でさらに100万程度かかったような気がしますが。詳細は確認していませんが、ウェーブレット以外は大体同じような機能が入っているのではないでしょうか?無料で使えるなら、こっちを選ぶでしょう。
早速、基盤地図情報の5mメッシュを取り込み、地上開度を描いてみました。
正常に動作します。(が、こんなもん?といった感じです。)案外簡単にできますね。
手順は後日UPしましょう。
最近、傾斜区分図や地上開度図の作成を「地形解析」というようですが、できた「解析結果」を見ても、もうひとつピンときません。加工された図を使って人が判断するわけですから、判断しやすい材料に「データを加工する作業」と言ったところが妥当なのでしょう。解析と言いながら、問題に対する決定論的な結果を示せないところがピンとこない要因なのかもしれません。
個人的な経験では、地形から推定した地質構造は、本当に表層部でしか合わないと考えています。これは地形が地質構造を反映しないのではなく、人の推定能力が弱いためだと思います。地形から、構造の傾斜を考慮することが難しいのでしょう。経験上、深度100mとなると50%、つまり当たるも八卦・・・の世界です。そういう意味では、LPデータ解析マニュアルの対象となる地すべりは表層地形に現れる現象ですので、データ加工が役に立つのかもしれません。
ま、何事も加工する能力がないままでは、利用価値があるのかすら判断できませんので、とりあえずは手を動かしてみましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿