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2017年6月8日木曜日

切れたアンカー

アンカーが切れ、ヘッドが対岸まで飛んで行った現場に行きました。

私が見たのは休み明けで、既に応急対策中でした。
一通りの作業を終え、設計者と話をしていて気付きました。そういえば、維持管理のマニュアル・指針はあるものの、切れた後の危機管理マニュアルは見たことがありません。ま、応急対策手法はある程度限られていますので、レアケースのために備えることを後回しにされているのかもしれません。

ただ、土木的な対応は過去の類似事例に依ってなされるのですが、調査視点での対応は欠けがちです。行った時には抜いたアンカーの穴にモルタルを詰め終えられており、孔内カメラを入れることができませんでした。孔内カメラを入れると、切れた原因は腐食なのか変位なのか、後者ならどの深度で変位が生じているのか、などを確認できます。これが確認できれば、すべり面や崩壊面の決定根拠に使えます。調べないという選択はもったいないですし、今後の為にもルーチンワーク化してもらいたいところです。

これからの維持管理時代、長寿命化とともに危機管理も重要になってくるでしょう。ぜひ、調査・設計の視点も含めたマニュアルを検討し、備えていただきたい所です。


2016年9月23日金曜日

シルバーウイーク

法面掘削の現場で、施主さんから「業者さんが掘り過ぎたので見て欲しい」と依頼がありました。

見に行くと、確かに掘り過ぎ。目で落ちるようで、落としていったら掘り過ぎたようです。境界ギリギリでした。能力不足により問題が発生し、これがまた仕事を生むパターンです。ヒトの世です。複雑ですね。

対応方針を決め、帰りに施主さんのところに寄ってみるとお休みでした。そういえばシルバーウイークですから、休暇を取られているのでしょう。「危険」や「急ぎ」の感覚は人によって異なります。

ついでに別のお客様も尋ねましたが、こちらもお休み。


能力不足で新たに仕事が生まれてしまうのは複雑ですが、そのせいで休めなくなるのも複雑な心境です。ま、今回は経験値を積ませてもらったと考えましょう。


2016年9月9日金曜日

切土法面の崩壊

施工中の法面が小崩壊を起こしたと連絡が入り、現地へ。

その現場、落石調査を私が実施しており、その後、設計者が落石対策に整形(切土)を追加し、施工されていた箇所でした。施工前は道路際に中硬岩の直壁が連続しており、整形すると聞いた時も「スライスカットなら問題ない」と感じていた現場でした。

ところが、地山背面に小断層を含む弱線(軟岩)が切土面と平行に走っており、そこを背面として剥がれ落ちたようでした。降雨や施工法の影響もあると思いますが、うーん、私にも油断があったように思います。

最近、大抵の案件はそこそこできるようになったなあ、と感じていたのですが、一気に現実に引き戻されました。
今、携わっている案件、(勝っていませんが)兜の緒を締めてかかりましょう。

2015年12月26日土曜日

ボーリング調査深度 NEXCO

先日、国土交通省関連の支持層の考え方や、ボーリングでの確認深度について整理しました。
http://phreeqc.blogspot.jp/2015/12/blog-post_6.html
http://phreeqc.blogspot.jp/2015/12/blog-post_38.html

もう一つ、NEXCOさんの考え方もよく利用しています。
以下は、NEXCO「土質地質調査要領」H24.7の関連個所を整理したものです。図書では調査段階に応じた調査内容が詳細に記載・区分されていますので、下表だけではカバーできません。が、辿るきっかけにはなると思います。

斜面(切土・地すべり)

盛土(軟弱地盤の定義を含む)


橋梁
トンネル

2015年12月6日日曜日

ボーリング調査での確認深度

支持層以外でも、ボーリングで確認する深度は調査対象によりある程度決まっています。
支持層はコチラ→ http://phreeqc.blogspot.jp/2015/12/blog-post_6.html

・切土、トンネル
基本的には掘削面とその下位の状況(主に力学)を確認することがボーリングの目的となります。通常の切土では、北陸地整さんのように、3m毎に1回の簡易揚水試験を実施することは、あまりないですね。掘進時水位記録として、作業後に孔内水を汲み上げる程度です。アンカーが入りそうな場合はその深度まで(北陸地整さんの通り)なのですが、踏査で下部に軟岩が出てくる場合はそこまで確認したいところです(本設アンカーの定着)。
トンネルの水平ボーリングは NEXCO さんの方が長くなっています。これは北陸地整さんがうまくまとめられています。http://phreeqc.blogspot.fr/2015/12/blog-post_5.html


・ため池・河川 
こちらは力学も確認しますが、どちらかと言うと透水性(水理)の確認が主体でしょうか。
どちらも、基礎地盤までの透水性を確認し、危険であれば対策を計画するという流れになります。
ため池では今年の7月に新しい指針が出ましたが、まだ業務で扱っていないため未確認です。下表は昨年度までの改定案(古い基準と変更なし)を示しています。


ため池・河川は、ほぼ決まり通りに進めても問題ありませんが、切土は出てきた地盤に応じ刻々と判断が求められます。支持層にしても、薄層支持で終えそうなのか?さらに掘り進むのか?など、ボーリング1m毎に得られる自然に応じ、判断しなければなりません。指針のルールはあっても、現場は結構忙しくなります。

2014年11月15日土曜日

切土のり面勾配

後輩から頼まれて、施工中の現場を見に行きました。

以前、私が調査した現場だったのですが、ずいぶん切り下がり、施工が進んでいました。

地質を確認したところ、土砂・軟岩・中硬岩の分布は、ほぼ想定通りでほっと一安心です。

では、何が問題なのか?と彼に聞くと、切土勾配で困っているのだ、とのこと。彼の設計では、勾配を決める際に土砂が多いからこの段は1割、ではなく、段の上部は土砂なので1割、下部は軟岩なので7分というようになっていました。私が横断図に書いた分布を使って、段の途中で勾配を変化させていたようです。
施工屋さんも緩い側で切らずに、きつい側で切っていました。ラウンディングなしで、切り下げとともに重機も降ろしてしまったので、さあ、上部の7分の土砂をどうするか?が問題になってしまったようです。何方も何方です。

切らないなら補強するしかないのですが、なんともな話です。
ま、これも一つの経験として留めておきましょう。




2012年10月24日水曜日

切土と標準勾配

ある調査計画に対し、チームTOPの設計者が納得し、 お客様も納得され、現場が動き出しました。

調査が順調に進行し、ある切土計画箇所に機械を据えた夜、設計者から指示。

「そこのボーリング、不要。中止しよう。」

どうも、設計担当者が変わったようです。「標準勾配で切るから、調査は不要」とのこと。
現場を見ていない、提案書を確認していない、モノレール仮設や機械を据えたと聞いても「調査不要」の判断を下されたのは初めてでした。正直、驚きました。まだ 社内にこのような設計者?がいることに。


論外なので却下しました。


でも、どのような地質断面モデルに対しどの程度の標準勾配を描かれていたのか、少し知りたいですね。この方の過去の設計、見てみたいものです。案外、私の取り違えかもしれませんし。


掘ってみると熱水変質帯や破砕帯が確認されましたので、いくつかある切土計画箇所の中では一番問題となる箇所となりました。結果論ですが、調査しておいて良かったということになります。

ま、とりあえずは、お客様に晒す前に食い止めておくことができて良かったと考えるべきでしょうね。


 いや、驚きました。