2019年5月29日水曜日

減衰定数

大崎順彦「新・地震動のスペクトル解析」のコードを触っていて、ふと、疑問に思いました。

減衰定数はどのように測定・設定すべきなのでしょう?

繰り返し三軸の結果を履歴減衰として入力するのは理解できます。
散乱減衰なら PS検層から求める方法もあるようです。
3%など、よく利用される固定値入力でもOKな場合もあるでしょう。

様々な減衰を組み合わせ、問題に対処すべきというのは理解できます。が、どのような問題に、どの減衰を選択すべきか?(どの調査を実施すべきか?)を理解できていません。ま、実務上は設計者のオーダーで選択することで問題は生じないのですが、現象を理解できていないというのは情けない話です。

吉田望「地盤の地震応答解析」の11章に、以下の減衰が例示されています。
・履歴減衰・・・繰り返し三軸で設定できます。
・粘性減衰・・・Rayleigh減衰等。α・β
・散乱減衰・・・h=af^-bなど。
・地下逸散減衰
・数値減衰
・調整代の減衰

最近、プロから教えられた Dyneq(ダイネックと呼ぶそうです)では、履歴・粘性・散乱の3種を組み合わせていました。残念ながら、どのようなケースでどの組み合わせ、は書かれていません。地震動やひずみの大きさで決めるのかもしれません。

まだまだ分からない分野。成長したいですね。

2019年5月27日月曜日

AI の「高精度」

「AIで早期胃がん領域の高精度検出に成功」
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2018/0721/index.html

最近ではグレードも判定してくれるそうですが、1年前なので2値分類にとどまっています。陰性・陽性を約90%で正答するとのこと。文面からは、以下のような枚数だと思われます。

NP
N49112710.948
P96438540.800
0.8360.934
機械学習としては「高精度」ですが、ガン画像のうち3854枚を「ガン」、964枚を「正常」として誤判定・見逃しています。「内視鏡専門医の判断に迫る」とありましたが、本当なら怖い割合です。

比較的バランスの取れたデータセットでの結果でしたが、インバランスだったらどうでしょう?
例えば、10000画像に異常10画像(9990画像は正常)の場合。90%正当として、9990×0.1=999はガンと誤判定します。そして、10*0.1=1画像は正常として機械は見逃します。
ガンと判定された999+9=1008画像から9枚のガンを見つけるのは、スクリーニング前に比べ1桁分楽になっています。が、正常と判定された9990-999+1=8992画像の中から機械の見逃したガン1枚を人が探す必要に迫られます。これは大変。

将来的にはダブルチェックの片側をAIに委ね、専門医減少に対応する、といったような計画でしょうか?患者側としては、AIに頼ってもらわない方が判読にバイアスがかからないため、安心できそうです(技量の低い専門医には役立つといわれても、それはそれで不安が募ります)。

「高精度検出」「約90%」といっても、実用化できるレベルには遠いのでしょう。
データサイエンティストとしては、十分な結果ですが。ここからの精度向上は他人事でもないので、つらい現状ですね。

2019年5月25日土曜日

夫婦岩

三重県伊勢市二見町の夫婦岩。

若干の補強が加えられており、地質の視点では違和感を拭えません。残念。
地質は結晶片岩。遠目では緑色片岩ですね。シームレスV2でも苦鉄質になっています。三波川帯北端に位置していますので、中央構造線はこの付近を通っているのでしょう。


少し離れて、伊勢神宮(外宮)。
亀石も緑色片岩。片理と平行に、板のように敷かれていました。産地は不明。



今回は、紀伊半島を南端から東側を北上し、四万十帯、新第三紀層、熊野酸性岩類、三波川帯を見て上がりました。面白そうな地形・地質が他にもありますね。
ジオパークは三重県を含めないのでしょうか?各観光地もジオパーク絡みのおまけコースにしたら面白そうですが。

2019年5月24日金曜日

鬼ヶ城

三重県熊野市の鬼ヶ城。

巨大なノッチ。
http://www.gsi.go.jp/kikaku/tenkei_umi.html#ノッチ


遊歩道より高い位置にノッチがあります。現在の海岸線から見ると、かなり隆起しています。何年かかればここまで隆起するのでしょう?
昔は地形なりに遊歩道をとりまわしていたようですが、現在はトンネルで貫かれています。岩盤に階段掘ったり、力技ですね。

亀裂が少ない砂岩だなあと思っていましたが、違いました。
現地説明では石英粗面岩、地質図や文献でも熊野酸性岩類(火砕岩)に分類されています。

安全確認どうしているのだろう、難しいだろうなあと思いつつ、次の場所へ。

2019年5月23日木曜日

那智の滝

和歌山県東牟婁郡那智勝浦町の那智大滝(一の滝)。

ブラタモリで見ましたが、差別浸食とのこと。


地質図で見ると、見事に地質境界。
熊野酸性岩類と新第三系(熊野層群最上部層)の境界に位置していました。

この熊野酸性岩類、シームレスV2で花崗岩に変更されています。V1含め、それ以前は花崗斑岩でした(ブラタモリでは流紋岩でしたが)。以前、少し困ったことがあったので、機会があれば確かめたいなあと考えていたのですが、近づけませんでした。

またの機会に。


2019年5月22日水曜日

橋杭岩

和歌山県串本町の橋杭岩です。

最南端の潮岬の近く、串本町にある差別浸食による地形です。

岩脈が泥岩を貫いています。
四万十帯にしては亀裂が少ない泥岩だなあと感じていたのですが、後で調べてみると新第三紀の熊野層群でした。スレーキングしやすく柔らかそうな見た目で、しっくりきます(場所や成因には違和感がありますが)。

岩脈のふち(根本)には、泥岩が見えます。差別浸食に加え、泥岩を取り込んだ岩脈縁辺部が、まだ残っているのでしょうね。

岩脈は白っぽいものと褐色の物があります。風化の差でしょうか?近づかなかったので詳細はわかりませんが、道の駅内の説明では流紋岩とありました。地質図や説明書ではデイサイトになっています。https://www.gsj.jp/data/50KGM/PDF/GSJ_MAP_G050_11109_1965_D.pdf

陸側に転がっている石では花崗斑岩と思っていました。

この転がっている多数の巨石、津波で流された「津波石」と呼ばれているようです。周りは泥岩なので、岩脈の位置から流されたと考えられます。地元のおじいさんも「子供のころから橋杭岩の形は変わっていない」 とおっしゃっていたので、自然現象であれば海溝型地震+津波しか選択肢がないのかもしれません。
https://www.gsj.jp/data/gcn/gsj_cn_vol2.no7_201-204.pdf
これらは直径1mを下回る小さな漂礫を除き,台風時の高潮などではほとんど移動していない.また聞き取り調査等から1946年昭和南海地 震時の津波でも大きな変化は確認されていないため,ほとんどの漂礫は昭和の津波よりも大きな規模の津波によって運ばれたと考えている.いくつかの漂礫にはヤッコカンザシ等の生物遺骸が固着しており,その14C年代から漂礫の 移動時期を推定したところ,12~14世紀と17~18世紀の2つの時期であることが明らかになった(宍倉ほか,2011).両者の間隔は400~600年で,特に後者は1707 年宝永地震に対比できる.すなわち漂礫は宝永地震クラスの津波時に移動し,それは400~600年間隔である可能性が指摘できる.
想像だけでなく、UAV+SfM でモデル作成後、SPH+DEM 等で検証してみたいですね。引き波はそれほど影響ないのでしょうか?本当に津波だけで再現できるのでしょうか?
潮岬にジオパークセンターを建設中でした。7月下旬にオープン予定とのこと。何らかの検証結果も入れてほしいところです。

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20190523追記
和歌山県の動画では、津波で石の転がるべき方向が異なるように見えます。地震で落ちた石が津波で陸側に流されたと考えるべきでしょうか。ますます、検証が見たくなりました。
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/011400/bousai/shinsui/trough/nk_cg.html


20190524追記
淡路島の野島断層保存館へ行きました。
そこで、和歌山県作成の津波再現CGが流れていました。よく見ると、橋杭岩。
探してみると、コレでした。
http://www.wakayama-u.ac.jp/disaster/achievement/document/tsunami_cg.html#3d
串本へ真東からくる津波。東海地震を想定でしょうか?このシミュ結果なら、津波で石の転がる方向はあっていますね。

串本海岸

紀伊半島を1周してきました。

まずは串本海岸。
田子駅の近くです。波食棚が広がっています。広いですね。地質は泥岩かな?四万十帯です。
http://www.gsi.go.jp/kikaku/tenkei_umi.html#波食棚

遠くには海岸段丘が見えます。いちばん奥にボヤっと見えているのが潮岬。
http://web.wakayama-u.ac.jp/~egusa/s094.html

シームレスV2によると、地質は四万十帯の崩壊堆積物となっています。
南紀熊野ジオパークでは、「サラシ首層」として紹介されていました。
https://nankikumanogeo.jp/geosite/kushimoto/

田子浦の波食棚上には、あたかも”さらし首”のように巨礫が散在します。かつて海底土石流によって形成された巨礫を含むこの泥岩層は、サラシ首層と呼ばれています。付加体(牟婁層群)で出来た大陸斜面が崩壊して海底土石流が発生し、牟婁層群で出来た大陸斜面上に堆積したとされています。

2019年5月6日月曜日

LightGBM

今日は LightGBM 。

Ubuntu では XGBoost を利用しているのですが、Win 環境では使えません。Win でも利用可能で、同等の精度、しかも速くなりそうな LightGBM に変更したいなあと考えていました。

で、実装。昨日の拡張です。
まずはLightGBMの組み込み。
次いでグリッドサーチ。
最後に ベイズ最適化を利用したアンサンブル。

ネットに情報があふれていますし、ライブラリが計算部分を担当してくれます。ブロックを組み立てる感覚なので、素人でもそれなりのツールを作ることができますね。

動かしてみたところ、LightGBM の計算は確かに速いと感じます。結果も上々(ROC はイマイチでしたが)。

最も良い結果は、感覚でハイパーパラメーターを調整した RF。
うーん。

ベイズ最適化

今日はアンサンブル。

DNN と RF の結果を重み付き多数決に利用(といっても2種ですが)。
重みはベイズ最適化で決定。
できたアンサンブルモデルにテストデータを放り込み、AUC  (or acc) を計算。

これだけ。拍子抜けするくらい簡単でした。

ベイズ最適化は初体験。参考書を読みましたが、考え方は理解し易いと思います。ライブラリも複数用意されており、組むのも簡単(今回は Win、Linux の両方で動く scikit-optimize を利用。 ありがとうPython !)。アンサンブルを組めたことよりも、良い最適化ツールを知りえたことの方がありがたいですね。試行した甲斐がありました。
今回は大局的極大値探索にベイズ最適化を利用しましたが、グリッドサーチの代用にする手もあるようです。総当たりにはならないでしょうから処理が速くなるでしょうね。

基本の習得まであと少し。
まだ先は見えていませんが、一歩づつ、スタートラインに近づいてきたような気がします。

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win で conda update を複数かけていたら、動かなくなりました。
Linux + Docker の優位さをあらためて感じます。

Anaconda を一度削除し、再インストール。続いて、必要なライブラリもインストール。
python 3.7 でしたが、TensorFlow 入りましたね。


2019年5月5日日曜日

Grid Search with Keras

H2O の flow では、短時間で容易に結果を得ることができます。

が、データの前処理では Python を利用しますし、実装されていない細かい不都合な点を解消することはできません。
一方、自作コードでは私の能力的に H2O flow に及びませんが、細かい問題点は時間をかけると解消できます。長期的には、後者の方が良いのかもしれません。

今日は Keras で griid search を試行。
googling では、多くのソースが引っ掛かります。Kaggle にもありました。

GridSearchCV with keras
https://www.kaggle.com/shujunge/gridsearchcv-with-keras

初見ではわかりにくいのですが、整理すると非常にシンプル。
モデルは Keras に用意させ、そこに grid search で放り込む変数を scikit-learn の GridSearchCV に任せるというもの。
モデルが Keras なので計算時には GPU を利用できます。 各変数は list で用意しておけば OK。

案ずるより産むが易し。
できました。

2019年5月3日金曜日

第四紀 深成岩

日本で、第四紀の深成岩は地表に出ているのでしょうか?

葛根田は出ていなかったと思います。その他は、知りません。

で、調べてみました。

GIS では長野あたりに表示されました。
詳しく見ると、黒部。しかも、黒部ダムの右岸。
こちらでは鮮新世後期~2Maになっています。微妙なところなのでしょう。
https://unit.aist.go.jp/gsc/dger/db/QVDB/v/207/001.html
「コールドロンの直下に定置した貫入岩体」という解説に惹かれます。

「高熱隧道」=「花崗岩の残熱説」も納得です。


BalancedBatchGenerator

Keras を使ったモデルで、交差検証時にデータのバランスを調整したいと考えました。

プロがよく使われてましたので、良い結果が出るのだろうと。
前から使いたいと思っていましたが、実力と時間がなく、今に至りました(アンサンブルはマダマダ先)。

imbalanced-learn の BalancedBatchGenerator を使おうとしたのですが、ハマりました。サンプラーを指定すると、エラーが出ます。なぜエラーが出るのかよくわかりません。
数時間試してみたところ、どうも SMOTE 系がダメなようです(ほかに設定が必要なのでしょうか?)。私の環境では、以下の通り。

OK:ADASYN, RandomOverSampler, SVMSMOTE
NG:SMOTE, SMOTENC, BorderlineSMOTE

RandomOverSampler は軽い。でも、過学習が怖い。
以前、SMOTEでうまくいってたのでコチラを使いたかったのですが。
Ver.UPを待ちましょう。

浮標式

浮標式には多くの種類があります。

恥ずかしながら、色によって意味があるんだろうなあ程度の認識で過ごしてきました。

連休明けに2級小型船舶免許に挑戦することになり、あらためて整理してみると、知らない浮標式がたくさん出てきました。個人的には、以下のサイトが分かりやすいと思います。
https://www.kaiho.mlit.go.jp/07kanku/miike/benri/fuhyou/j-marker.html

通る際には気を付けてみてみましょう。


2019年5月1日水曜日

海図

海上作業の際、水深を知りたいときは海図を見ます。
これ、よくできています。

山の高さの基準面は、平均水面。
橋の高さの基準面は、最高水面。
岸線は、最高水面における水陸の境界線。
水深の基準面は、最低水面。
干出岩の高さの基準面は、最低水面。


灯略記は以下の通り。

F:Fixed 不動光(暗間なし)
Fl:Flashing 単閃光:(一つの明間をもつ閃光)
Fl(n):Group flashing 群閃光(複数の明間をもつ閃光)

Oc:Occulting 単明暗光(明間が暗間より長い)
Oc(n):Group occulting 群明暗光

Iso:Isophase 等明暗光(明間と暗間が同じもの)
Al:Alternating 不動互光(暗間のない互光)


音響信号

海上衝突予防法
第四章 音響信号及び発光信号
第三十二条 この法律において「汽笛」とは、この法律に規定する短音及び長音を発することができる装置をいう。
2 この法律において「短音」とは、約一秒間継続する吹鳴をいう。
3 この法律において「長音」とは、四秒以上六秒以下の時間継続する吹鳴をいう

操船信号
短音1回 針路を右に転じている時の操船信号
短音2回 針路を左に転じている時の操船信号
短音3回 後進にかけている時の操船信号

警告信号(疑問信号)
短音5回以上

霧中信号
長音1回 動力船
長音1回短音2回 操縦性能制限船、帆船、運転不自由船、漁労船等

狭い水道における水道等での追い越し信号
長長短 (右側を追越す場合)
長長短短 (左側を追越す場合)
長短長短 (追い越し同意)

火災警報
長音5回

海上衝突予防法

海上ボーリング作業にかかわる船舶に対して、海上衝突予防法が適用されます。
海上衝突予防法第3条
7 この法律において「操縦性能制限船」とは、次に掲げる作業その他の船舶の操縦性能を制限する作業に従事しているため他の船舶の進路を避けることができない船舶をいう。
二 しゆんせつ、測量その他の水中作業
海上衝突予防法第27条
2 航行中又はびよう泊中の操縦性能制限船は、次に定めるところにより、灯火又は形象物を表示しなければならない。
三 最も見えやすい場所にひし形の形象物一個を掲げ、かつ、その垂直線上の上方及び下方にそれぞれ球形の形象物一個を掲げること。
分かりやすいのがコチラ(H25マニュアルでは省略されています)。
ボーリング作業のための安全手帳 - 全国地質調査業協会連合会
https://www.zenchiren.or.jp/geocenter/genba/anzen.html

今回の海上ボーリングでは、海上保安部の巡視船がやってきました。何も言わずに帰っていきましたが。何をチェックしていたのか知りたいところです。

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これだったのかな?