2018年3月31日土曜日

簡易 NAS

ここ数か月で、いくつかの家電を買い換えました。

IoT ですね。なんでも LAN につながります。それに応じ、ルーター内のネットワーク分離機能(プライバシーセパレーター)は off 必須。初期設定のままだと mirai も猛威を振るうわけです。

ルーターもUSBポート付きに変更しました(NEC Aterm 2200HP)。これに余った HDD を指して簡易 NAS として運用。と思いきや、クライアント側(win10)でエラーが出ます。どうやら、SMBv1を使用している模様。最新ファームでも変更されていないようです。
Windows10 の fall creators update では SMBv1 をサポートしているものの、デフォでは無効化されています。ま、そうでしょうね。試したところ、「SMB 1.0/CIFSサーバー」off 「クライアント」on でアクセスできました。対策は済んでいるようですが気持ち悪いですね。
https://blogs.technet.microsoft.com/jpsecurity/2017/05/14/ransomware-wannacrypt-customer-guidance/

数か月前に購入していた Mac からは、メーカーHPに記載の通り入力して接続!
と思いきや、こちらもエラー。
何度か入力と再起動を繰り返すと、つながるようになりました。
(最終的には smb://ATERM-567890/YYYYYYYY の形式で繋がりました)
実質、メディアサーバーと Mac 用 Nas としての利用になるでしょうか。


簡単にモノがネットにつながり連携し合う点は非常に便利です。が、半面、一度被害にあった場合、影響は大きくなるのでしょう。
良く調べて購入・可能な範囲で設定しないといけないですね。


今年度最終日

完納後に仲間内で打ち上げ。

仕事の話題はもちろん、様々な話題が飛び交いました。


後輩への意見、「説教」と茶化されました。

心配し続けている方、安心できる情報なし。

現場では一緒にならない同僚と意見交換。



帰り道、見上げると月朧。


4月からも頑張りましょう。



2018年3月27日火曜日

3次元設計モデル

移動中に設計者とお話。

話題は3次元。

どうも最近、3次元化が目的になっている傾向があるとのこと。メリットを感じないとも。
確かに、3次元設計で数量が自動集計できたとしても、その設計自体に時間がかかるようでは、設計者にインセンティブは働きません。
重機への入力データ作成や住民説明目的の3次元化は、設計者が対応する必要のなかった仕事です。フロントローディングや合意形成の迅速化といった施工・維持管理まで扱うお客様にとってはメリットですが、設計者にとっては仕事が増えただけに感じるようです。

国交省さんが CIM を推進しても3次元を必要とする設計自体は少ないでしょう。新設が減り、維持管理や耐震が増えていること、既に2次元設計のマニュアル・指針・基準等が整備されているいることなどが原因でしょう。3次元設計の技術上の重要性・必要性が明確になり、それを踏まえた基準等が整備されない限り、設計者はデメリットとして受け止め続けるかもしれません。

さらに、地質の話も。

設計側で「作成した3次元構造物に3次元の地質分布を合成したい」と、考える場合が増えてきたようです。その場合、地質が分からない設計者は、既存の2次元の断面を忠実に再現する方法を採るようです(先日のマニュアルのフローですね)。

地質の場合は2次元思考でなく、最初から3次元で推定しないとミスを生みます。断面を忠実に再現する方法では、ミスを含んだままの3次元地質モデルができあがるため、3次元化のメリットの一つを失ってしまいます(設計者にはどこにミスを含んでいるか理解できないでしょう)。これでは、ただ3次元化しているだけにすぎません。
が、設計側からすると、いくら3次元地質モデルがおかしくても、2次元断面を変更されては困ります。設計のやり直しになりますので。このあたり、3年以上前にも書き残していました。


方法論としての「まずは3次元化」という試行段階は、もう卒業して良いでしょう。
意義のある仕事をしたいという技術者としての欲求を3次元設計が満たせるようになれば、自ずと定着します。CIM もそのような方向に進めば良いですね。




2018年3月25日日曜日

おもちゃの重機

ボーリングの助手さんが、写真を見せてくれました。

「最近、これにはまってるんですよ」

小さなブロックで、ミニオンを作られていました。5体くらい。

「ミニオンかわいい」という人多いですものね、と思っていたところ、はまっていたのはブロックの方。ナノブロックと似た商品が100円ショップで売られているようでした(大丈夫なのかな?)

勧められるまま百円ショップに出向き商品を探してみると、いくつかの動物や乗り物が1個100円で売られていました。ミニオンはこれらを分解して自作されていたようです。いや、スゴイ。

試しに、「ショベルカー」と「ブルドーザー」を購入。
両者とも黄色。コマツさんとか CAT さんをイメージされているのでしょうね。

作り上げるのは、それほど時間がかかりませんでした。
が、出来上がりがヘンテコ。

まず、「ショベルカー」はキャタと上部のバランスが悪すぎます。お尻が小さい。
予備パーツがついていましたので、それらを使って組み直すことにしました。
写真を検索しながら、あーでもない、こーでもない、と悩みながら何度も組み直し。それなりにバックホーらしくなった時には3時間がたっていました。はまるわけです。

お尻を一回り大きくしました。


キャタと上部の配置を修正。無人機っぽく赤色回転灯をつけました。


アームが90度までしか曲がらなかったのですが、カッターで少し削れば収まりも良くなりました。

上部を旋回させたかったのですが、予備パーツだけでは何ともならず、今回はあきらめることに。


次は「ブルドーザー」。
商品名はブルですが、アームはペイのようで中途半端。クローラ式ローダーが適当でしょうか?
コチラはバックホーに時間をかけすぎたため、ほぼノーマルのままです。

動きは完全にペイ!
サイドダンプのようです。



エンジンを後ろに配置したいな、バケット深くしたいな、他の商品にホイールがあったな、などと思いつつ、今回はココで終了。



対象年齢:6歳以上のようです。(-_-;)
予備パーツが余っていたら、もっとはまっていたでしょうね。

2018年3月22日木曜日

3次元地質解析マニュアル

全地連さんより、3次元地質解析技術コンソーシアムの第2期会員募集案内がありました。
https://www.3dgeoteccon.com/cont6/main.html

全地連さん、柱状図のフォーマットを変えて新たな仕事を作り出したり、新しい資格を作って仕事に組み込もうとしたりされていますね。
3次元の方も「何か活動されているなー」とは思っていましたが、真剣に見てはいませんでした。
もともとは全地連さんの「新マーケット創出型・提案型事業」に応用地質さんが応募され、発足したようです。最終目的は新マーケット創出なのでしょうが、現段階では「実務者における3次元地質解析の技術力向上を目的」に留め置かれています。3次元利用を普及させて将来的に仕事をつくりましょう、というのが趣旨でしょう。
https://www.zenchiren.or.jp/market/

コンソーシアム1期目の成果として、「3次元地質解析マニュアルVer.1.01」が公開されています(モデリングのことを「解析」と称されているようです)。
1期目ということですので、マニュアルではなく啓蒙が主体であるように受け止められました。国交省さんより CIM 導入ガイドラインが公開されてしまい、実務的な話を避けられたのかしれません。

参考資料では、いくつかの地質モデリングソフトを比較されています。
GEORAMA に関しては、フローに違和感ありますね。既存平面・断面をベースとし、それをトレースするように3次元モデルを作成する流れになっていますが、無駄が多いでしょう(推定部分は参考程度としてモデリングを始めた方が効率的でしょう)。基本的に、地質平面・断面作成とサーフェス作成は同時並行ですので、交差部のチェックだけ先行することはありません。
そのため、GEO-CRE フローの 3-1 クロスチェックと、3-4・3-5 の間の繰り返し作業を省いたものが GEORAMA のフローに相当します( 3-4・3-5 を GEORAMA が1度で計算します)。
ココには載っていませんが、Earth Volumetric Studio では事前のチェック作業が必要になります。以前、チェック作業を飛ばしてモデルを作成し始め、途中で大きな手戻りとなった方がいらっしゃいました。試用するソフトによっては着手時のチェックが必須となる場合があるので注意を要します。
ま、本来はココに書かれているレベルのチェックは2次元成果を納める段階でなされていないといけません(単なるミスです)。実際はミスったまま納められている成果品が多くあり、このような低レベルの工程を明示されたのでしょう。情けないですね。

品質については思うところがあります。
3次元の活用を無理に推し進めると、今度は適当な地質モデルが出てくるでしょう。設計側で3D 地質モデルを直接利用することはないかもしれませんが、何らかの評価指標はあったほうが良いでしょうね。地質屋さんが見る分にはそのレベルがよくわかると思いますが、設計者にはその判断ができません。また、モデリング範囲内なら自由に断面が切れてしまうので、線形が変わった場合などは精度の伴わない位置で断面が切り出され、設計が進んでしまうかもしれません。手間のかからない範囲でモデルの品質を伝える手法は検討されるべきでしょう。

実務的なガイドラインは国交省さんが設計含め先行してしまっているので、2期目はそれに沿った検討になるのでしょうか?
2期目も地質モデリングに限って検討を継続されるのであれば、ソフト間の情報の受け渡し方法など作業効率に直結する内容や変換ツールの作成がありがたいですね。局所的な修正であれば、既存3次元地質モデルを直接修正したいので。既存2次元を利用するのではなく、既存3次元を利用できる方向にシフトすればマニュアルの価値は向上すると思います。
1年後に期待しておきましょう。

2018年3月20日火曜日

Docker

動画を見ていて、H2O4GPU のソルバーに deep learning が含まれていないことに気づきました。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=pzxzFY9GBT8

ちゃんと説明読んでね!って。
https://github.com/h2oai/h2o4gpu/blob/master/README.md

deep learning で GPU に対応しているのは「Deep Water」
https://www.h2o.ai/deep-water/

でも、これ2つ入れると必要な環境が競合しないのでしょうか?(ま、他所のフレームワークを持ち込むわけではないので大丈夫でしょうけど)

その不安に対しては、コチラに明解な回答の一つが記載されていました。
https://qiita.com/DUxCA/items/7bf3862569cfca122d73
caffe, caffe2, tensorflow, theano, mxnet, chainer, pytorch, torch などの様々な CUDA 依存のライブラリやフレームワークがある。
しかしこれらは互いに依存するubuntuやpython、CUDA等のバージョンがそれぞれ異なる。
このような状況では以下のような問題が発生する。
  • 共用 GPU マシンの場合 - ユーザがそれぞれ sudo 権限を持ち、好き勝手にライブラリをインストールしたりバージョンアップすると、すぐに環境が破綻する
  • 研究での GPU 利用の場合 - その時その時のマシンの環境依存になってしまうため、再現性が担保できない
  • クラウドサービス利用の場合 - 仮想マシンから GPU を利用するのが(不可能ではないが)面倒くさい、計算に使いたいのに仮想化によるオーバーヘッドがある
これらの問題は nvidia-docker を使うことで解決できる。
docker ですか。確かに、H2O4GPU、Deep Water でイメージが用意されています。使い方はわかりませんが、便利そうなのは理解できます。というか、1台のPCで複数の OS Ver.や、CUDA Ver. を共存させようとすると、このような方針が簡単なのかもしれませんね。

Azure や AWS に手を出せていないのに、次は docker。さらに、nvidia - docker。
うーん、速い。完全に置いて行かれています。
ま、遅いながらも前に進みましょう。

2018年3月19日月曜日

3Dモデルを利用した説明 その3

地下構造物と地質を InfraWorks で可視化。

ノート PC とヘッドセットを抱えて御説明に伺いました。

TV につないで見てみますと、いつもよりきれいに見えます。
以前に書き残していたように、TV を使うと説明しやすい恩恵を感じる一方、TV を見てしゃべる時間が長く、お客様の表情を伺う機会が少なくなりやすいデメリットを感じました。これは、PCとTVの配置を工夫することで防ぐことが可能でしょう。次から気を付けましょう。

いくつかの提案を作っておいたので、それを切り替えながら説明。各提案の違いやデメリットが感覚的にわかります。結論を導く良い判断材料になりますね。


今年度は数モデルしか作りませんでしたが、いくつかの発見がありました。
来年度に生かしましょう。


3Dモデルを利用した説明 その2

海上構造物を InfraWorks で可視化。

潮(波)の流れが現場と真逆で修正したかったのですが、サポートさん曰く、仕様上変更できないそうです。波と地形の関係、高さや速さも気になっていたのですが、コチラもダメ。デフォルトの動きは変更不可でした。
また、水反射にチェックを入れていると、映らないはずの地下構造物が水面に映ってしまいます。こちらも、水底のみ反射させることは困難なようで、チェックを外し全 off するしかないようでした。

何とかならないかなあと考えて思いついたのが粒子法。「構造物や船の動きも再現できるので楽かも」「いや、時間制限なしで動かしたい」「それなら物理ベース CG で良いでしょう」などと空想しながら己の力量と相談し、結局 InfraWorks に戻りました。(もう少し粘るべきだった?)

ヘッドセットをつけて航路を VR でたどったり、計画構造物の周りをまわって障害の程度を見たりしましたが、すぐに酔い始めたため説明ツールからは外しました。船に乗っているようでリアリティーはあったのですが、残念。案外、使えません。海上で仕事をされている方には効果的だと思いますが、一度に見ることのできる人数も限られていますので、VR酔いとともに何か対策が必要でしょう。

InfraWorks は可視化ツールとして手軽なのですが、細かい表現は苦手。ですが、理解促進に役立っているようです。残念ながら、3D は記憶に残っても記録に残りにくいため、当面は 2D 資料と併用になりそうです。

まだまだ手始め。模索してみましょう。


2018年3月18日日曜日

遠いクラウドコンピューティング

PSInSAR を扱える環境を整備しようかと、ENVI の価格を調査。

オプション入れて700万弱。

無理でした。

それなら、StaMPS + MATLAB になるでしょうね。1桁違いますから。

となると、ハードの準備が必要です。手元の Linux は数年前のハード構成なので耐えられません。

Linux となると、H2O4GPU 等にも耐え得るハードがいいですね。というよりは、Azureや AWS の方が効率的かもしれません。

両者ともに、まだ手を出していない領域です(Machine Lerning Stusio は H2O の選定後に手を出していますが、隠れ層を追加するのにコードを書く必要があったので深みにはまっていません)。

先日、手を出そうか思い立ちましたが、いずれもクレジットカード情報を必要とするので登録しませんでした。
調べてみると、カード払いが不可で、請求書払いが必須の企業向けに、間に入るサービスを提供する会社も出てきているようです。クラウドサービスの躍進とともに、カード業界も新たなサービスで対応してきているようですね。

さあ、どうしましょう。
PSInSARって何?っておっしゃる executives に SAR, DInSAR, ENVI, MATLAB, GPGPU, Azure & AWS の順で説明しないといけないのでしょうか?本丸にたどり着くまで何時間必要でしょう?金銭比較もお出ししないといけないのでしょうね。
残念ながら、そのようなことに費やす時間と根気は持ち合わせていません。

高負荷の計算やビッグデータを扱う問題に、クラウドコンピューティングは一つの解決策だと思います。が、社内での道のりは遠そうです。

2018年3月13日火曜日

3次元モデルと調査提案

調査提案をお客様にお渡ししていましたが、どうも必要性が伝わっていないようでした。

地質の分布を推定し、コンター図や断面図を作成し、それに応じた調査計画をお出ししていたのですが、お客様にはその意図が半分も伝わっていないようでした。いえ、地質というものは、慣れ親しんだ方以外にはほとんど理解・イメージされない代物であることは経験上、重々承知しています。

地質とボーリング配置は GEORAMA で作成していましたので、それを3次元表示して説明すればご理解いただけると考えました。
ただ地質を表示してもダメなので、焦点となっている計画構造物のみ Civil3D のソリッドで簡単に作成し、地形・地層サーフェス上に乗せました。それをボーリングごと書き出し、Civil3D上で選別して2ケースの dwg を作成。オブジェクトビューアーで表示すると、直感的にわかるようになりました。

どうせなら InfraWorks に取り込みましょうと、モデルビルダーで周辺のモデルを作成。提案を2つ作って各々に dwg を取り込み。Civil3D の dwg (AutoCAD DWG (3D Objects))として読み込めば、複数の地形・地層サーフェス、ボーリング、構造物が1度に取り込めました。これは初めての試みでしたが、サーフェスの重なり具合も概ね問題なく取り込めました。この連携は使えそうですね。

昼を過ぎて、できたモデルを抱えてお客様をお尋ねし、調査提案の考え方を説明。結果、お客様には「必要性が重々わかった」と御理解いただけました。

さすが3次元。直感的にイメージを共有することが可能です。
今回は短時間でモデル化した簡易モデルだったのですが、それでも効果は絶大だったようです。作り込んだ 2D より、簡素な 3D の方がお客様にとって良いということでしょう。

このようなワークフローから少し外れたような利用法は、今の CIM 推しの流れには入っていないでしょう。ガイドラインができるのは良いことですが、あくまで3次元効果の一部利用にすぎません。整備されつつある基準にとらわれすぎないよう、自由な発想でその恩恵を受けるべきです。

2018年3月12日月曜日

InfraWorks と GPU

InfraWorks 2018 で、困ったことが起きました。

設計者と共有しているモデルだったのですが、なぜか私の PC と見え方が異なります。また、お客様に説明する際のノートPCでも見え方が異なります。
ハードによって、サーフェスの透過性の詳細さや、オブジェクトの表示の有無が異なってくるのです。同じ設定にしてもです。
ま、設計といった本質にかかわらない問題なのですが、PCによって表現が異ってしまう点は盲点でしたね。こちらがハイスペック PC で「そこそこできた」モデルをお客様と共有しても、「汚い」と判断されるかもしれません。共有機能を使って共有したつもりが、共有できていないのです。

原因は GPU の性能なのですが、何とかならないでしょうか。当然、最新のものほどそこそこ良く見え、古いものや廉価版ほど汚く見えます。その差は歴然です。
古い GPU では表示できない、あるいは、一定レベルのGPUでは同じように見える、といったような対応になりませんかね?
iPadで表示できるオブジェクトには制限がありますし、表示できても簡易です。Viewerとして、お客様にお勧めすることもできません。弱りました。

結局、解決策はなく、どのように見えているか確認しながらお話しするしかないようです。気を付けましょう。


2018年3月11日日曜日

CIM導入ガイドライン(地質)

そろそろ改訂になろうかと思われる国交省さんの「CIM導入ガイドライン(案)」H29年3月。

幸か不幸か、今年度はノータッチでした。
が、「 1 編 共通編」の地質部分への対応可否を調べる必要があり、あらためて見てみました。

結論として、対応できるレベルなのですが、手間がかかります。
ボーリングモデル(簡易版)であれば、電子納品の柱状図(xml)内に記載しますので、どのような作成ソフトでも対応可能でしょう(すべて手打ちになり面倒ですが)。
それ以外は概ね似た仕様になっています。管理データや属性データは、既に作成している表、情報をEXCELでまとめる形になりますので手間はかかりますが、難しいレベルではないでしょう。
準 3 次元断面図での必要ファイル
管理データ CSV、EXCEL
形状情報 DWG、DXF、CSV 
テクスチャデータ JPEG、PNG、TIFF

属性情報のうち、「5)堆積(優先)情報」については、GEORAMA の表が使えそうです。が、そのままでは使えませんのである程度アレンジが必要でしょう。単純な堆積構造だと作成も容易ですが、レンズ層や断層などが入ってくると、表現は面倒になるでしょうね。
ガイドラインありきの場合、モデルが複雑になるほど Earth Volumetric Studio よりは GEORAMA の方が有利になります(ガイドラインの図63が GEORAMA の指定の仕方とよく似ています)。現状では、ガイドラインに対応する必要があるのか?どのような層序か?などを着手時や掘削中に考えてソフトを選定しておかないと、作業量に違いが出たり、手戻りになります。ま、ガイドライン対応の仕事が増えると、各社対応してくるでしょうけど。

図 63 地質論理モデルにおける堆積順位のイメージ(参考)
改訂でサーフェスモデル・ソリッドモデルが入ってくるかもしれません。そうなると、全体がもっとブラッシュアップされた構成になってくるでしょう。
改訂情報に注意しておきましょう。


フォーラムエイトの層別層厚換算法(図解法)

フォーラムエイトさんの「圧密沈下の計算」を触ってみました。

まずはサンプルを読み込んで、設定等の確認。
特に戸惑うような入力条件は見当たらず、一般的な沈下計算の知識があればマニュアルを見なくても計算できます。
計算自体も早いような気がします。

層厚換算法では、どの層の Cv を使うか選択できました。答えは変わりませんが、最下層に固定するより good です。が、層別層厚換算法と層別層厚換算法(図解法)では Cv を選択できません。なぜでしょうか?

サポートに問い合わせると、以下の回答が得られました。
1.層厚換算法: 代表Cvを使って換算層厚を求める。Cv の選択可能。
2.層別層厚換算法: 代表Cvを使って換算層厚を求める。Cv の選択不可。
3.層別層厚換算法(図解法): 換算前の実際の層厚を使用。Cv は使わない。

1は問題ないでしょう。
2はどの Cv を使うのか説明がありません。デフォルトで最下層ということですので、最下層固定なのでしょうか?
3はそのような仕様、と言われるとそこまでですが、道路土工ー軟弱地盤対策工指針や図解法の出典の計算方法とは異なっています。道路土工通りに計算したい場合には、このソフトの図解法は使用できません(今まで問い合わせはなかったのでしょうか?)

まだ触り始めですので、私の取違いかもしれません。
もう少し触ってみましょう。


********************************
20180312追記
サポートさんから是正がありました。

3.層別層厚換算法(図解法): 代表Cvを使って換算層厚を求める。Cv の選択不可。

計算書を確認して追えたとのこと。
2.3.では最下部の Cv 固定だそうです。なぜ2.3.だけ選択できない仕様になっているのかは、サポートさんもわからないそうです。
フォーラムエイトさん、大丈夫でしょうか?一気に不安が広がりました。


2018年3月10日土曜日

石灰岩のラミネーション

石灰岩地帯で車を運転していた際、違和感ある露頭が目に映りました。

「あの縞はなんだろう?」と思い、車を降りて近づいて見ると、ラミネーションでした。弱風化するとよくわかります。

最初はドロマイトや砂分の混在を疑って、サンプルを持ち帰り XRD や XRF をかけてみました。が、純粋な石灰岩でした。

日本の文献は引っ掛かりませんでしたが、海外の文献には記載があります。
https://www.researchgate.net/publication/281428253_Neighbours_talking_Late_Neoproterozoic_stratigraphic_and_tectonic_evolution_of_Oman_Pakistan_and_West_India
https://www.researchgate.net/publication/321888876_LITHOLOGY_OF_THE_LOWER_PART_OF_QULQULA_RADIOLARIAN_FORMATION_EARLY_CRETACEOUS_KURDISTAN_REGION_NE_IRAQ

砕屑性石灰岩と呼ぶのでしょうか?粒度で区分した名前がついています。これなら、ラミネーションがあってもおかしくないでしょう。
https://www.researchgate.net/publication/318501031_Indication_of_calcareous_tempestite_inside_the_Qulqula_Group_in_the_Zagros_Suture_Zone_KRI

不勉強なもので、まだまだ知らないことがあります。
わからないことに直面するたびに、学ばせてもらいましょう。

2018年3月8日木曜日

層厚換算法の Cv

DECALTの解説を読んでいて、疑問に思いました。

「換算された層はその最下層の圧密係数を代表圧密係数とし、層厚は次式にて求める。」

なぜ最下層固定なのでしょうか?
富士通エフアイピーさんですから、「道路土工指針では最下層での計算例が掲載されている。だから?最下層で固定した」程度の考えでしょうか?
サポートに聞いてみると、まさにその通りでした。社風でしょうね。

ちなみに、「道路土工-軟弱地盤対策工指針」層別層厚換算法(図解法)の出典では、最上層を使用する例が挙げられています。
稲田ほか「各層の圧密度を考慮した層厚換算法による圧密沈下速度の予測法」土と基礎. 25(9)1977
コチラ↓は何でもよいと書かれています。
宮原吉秋「講座 施工例からみた土質工学(その6)III.干拓工の土質工学(干拓堤防の沈下計算)(2)」農業土木学会誌第,35巻,第7号,1967
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsidre1965/35/7/35_7_387/_pdf
Cv'は仮想した圧密係数であり,代表的なものでとってもよいし,計算に便利なようにとって もよい。

式をみると簡単なのですが、t/Tv=D2/Cv'=(H'/2)2/Cv' に換算層厚の式を代入して展開すれば Cv' が消えます。なので、どのような値を入れても同じ答えになります。ということで、入力にもこだわりはないのでしょう。

 層厚
cm
Cvn
cm2/day
Cv', H'n
50100400
層1100.050.0100.0141.4282.8
層2300.0100.0212.1300.0600.0
層3200.0400.070.7100.0200.0
換算層厚H'  382.8541.41082.8
排水距離D=H'/2  191.4270.7541.4
D2/cv'  732.8732.8732.8

Cv の中に透水係数が入っていますので、等価透水係数を出す際の形と似ています。水の流れ(水量のつり合い)を考慮し導出されているのでしょうか?出典を知りたいですね。時間のある時に展開してみましょう。

手元にあるソフトの中では、フォーラムエイト 「圧密沈下の計算」の方が使いやすそうですね。こちらは Cv’を選択できるようです。試してみましょうか。


2018年3月6日火曜日

インプリビットとコア

ボーリング掘削に時間のかかる現場があり、インプリビットの種類による岩盤コア採取状況(品質と速度)の変化を探ってみました。

・マイカイさんのM1クラスで切れる岩を、J1よりさらに硬い岩用で切るとどうなるか?
結果:ちょっとボロになった個所もありますが、特に変わらず。早く切れるわけではないようです(ダイヤがまだしっかり出ていない?)。無駄遣いでした。

・ボトムタイプを通常タイプに変えるとどうなるか?(最初はオペさん、とても嫌がられていました)
結果:倍近く、早く切れた。コアもそれほど変わらず(亀裂が多くても流れないのは、掘削時に割っているのかもしれません)。流れないこと。早く切れることが分かり、その後はオペさんこればかり使用されてました。

今回の岩盤では、たまたまM1クラスの通常タイプが適していたようです。珍しいのかな?


一口にダイヤと呼びますが、各メーカーが様々なタイプ・硬さのビットを用意されています。こちらの会社「センシン」さんが硬さの一覧表を作られています。
http://senshin-bit.sub.jp/matrix01.html
このような中から、オペさんは経験で選んでいらっしゃいます。が、合致するのを見つけるのは大変ですよね。
それでも、試行錯誤しながら良いコアを上げようと尽力されています。ボトムを使わず、独自に穴をあけて調整しながら使われているオペさんもいらっしゃいます。そのこだわりには、脱帽です。

できれば、お客様にも何かの形で感じていただきたい、届けたいものです。


2018年3月4日日曜日

第四次産業革命スキル習得講座

機械学習・深層学習を進める中で、知識不足を感じています。

ある程度は独習できますが、実務で使いこなせるまで知見を備えるのは困難だと思います。
そのような中、これらを「データサイエンス」といった独立した分野ととらえ、カリキュラムを組む大学が増えてきました。ビッグデータを容易に入手でき、それを扱える、あるいは計算できる環境が追いついたからでしょう。企業側からニーズが出てきたため、人材を育てることになったのでしょうね。

経産省もその必要性を認識・バックアップされています。
産業界による AI・データサイエンスに関する社会人向けの講座を認定され始めました。第四次産業革命スキル習得講座と呼ぶようです。
http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/data/pdf/20170615001_1.pdf
http://www.meti.go.jp/press/2017/01/20180110001/20180110001.html
AWS や Azure で計算することも前提に、カリキュラムが組まれていますね。来年度に受けてみましょうか。

ツールから入って、それをベースに多様な問題に対処できるデータサイエンティスト?がいれば重宝するでしょう。一方、技術者としては、1つの問題に対し、解決ツールの一つとしてデータサイエンスの知見を備えておくというスタンスでしょう( 知識がなければ、その利用は選択肢にすら入ってきません)。どこかで重なる領域がないと、話すらできませんので。

幅の狭い計画にならないよう、多様な検討・マネジメントが可能になるよう、常に知見は収集しておきましょう。

2018年3月3日土曜日

深層学習での GPU スペック

数千万件、多要素のビッグデータに対し、H2Oをかけようか?と思い立ちました。

当然、GPU 利用になるでしょう。そこで H2O4GPU での推奨スペックを確認。
案外細かい制約がありました。
https://github.com/h2oai/h2o4gpu/blob/master/README.md

  • Nvidia GPU with Compute Capability >= 3.5 
  • For advanced features, like handling rows/32 > 2^16 (i.e., rows > 2,097,152) in K-means, need Capability >= 5.2

しかも、Ubuntu。

tensorflow や Caffe でも同様でしょうね。
要求するGPUスペックは高いにもかかわらず、Python3.5、VS 2015 or 2013、CUDA 8.0 or 9.0 等、微妙に過去のVer.の組み合わせを求めていました。比較的新しい GPU を少し古いソフトの組み合わせで動かす、といったような環境を惜しげなく作ることは、プロしかできないでしょうね。汎用的な環境を作ろうとすると、最新ハードは最新ソフトで動かしたいですからね。

ま、逆に考えると、数十万円程度かければ、誰でも簡単にビッグデータからマイニングできる環境を整えることが可能な時代になっている、ということでしょう。遅れぎみですが、しっかりついていきましょう。


2018年3月2日金曜日

Grid Search

Grid Search に関しては、機械学習分野の図書に載っています。

H2O flow にて実装されていないのか?と調べてみると、ありました。
https://github.com/h2oai/h2o-3/blob/master/h2o-docs/src/product/tutorials/random%20hyperparmeter%20search%20and%20roadmap.md

以前より、右端にある「Grid?」のチェックボックスはなんだろう?説明表示の展開?などと思っていたのですが、これが Grid Search 機能の on/of だったのですね。Python で組むなら、H2Oでなくても良いのでは?と考え始めていましたので、危ういところでした。

使ってみると、便利。
Cartesian Grid では、隠れ層、epoch数などの値を複数入力すると、それらの組み合わせでモデルを作成してくれます。計算結果は validation の log loss 順で表示されます。すべての結果も一覧表示できますので、EXCEL にコピペすれば AUC 等でソートできます(flow上でできないのかな?)。

まだ、 Random Search は使っていませんし、作った Grid Model の消し方、結果一覧とモデル番号の対応もわかりません。
ずいぶんと楽になりましたが、もう少し触ってみる必要がありそうです。