2016年1月28日木曜日

座標の維持(V-nas Clair 2015, Civil3D 2015)

V-nas のデータを AutoCAD に持ち込む際(あるいは、その逆も)、設定していた座標が外れてしまい、再度、CADに応じた設定を行うことが頻繁にありました。

同じデータを扱っていても、設計者が選ぶCADによって作業が増えるというのは無駄ですね。

今日、V-nas のサポートの方と話をしていて、座標を欠落させない(座標を気にしなくて良い)受け渡し方法があることを知りました(感謝)。  以下、V-nas Clair 2015 + Land_Kit (3D地形オプション)を使用した、その手順の備忘録です。

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①V-nas Clair 2015 から、座標を保持したままdwg(AutoCAD)へ書き出す手順
1. 3D地形オプション → エクスポート → 地図エクスポート
2. 保存
3. 単位「m」
※「XY表示」での作業です。
※座標系はCivil3Dで設定する必要があります。

②Civil3D 2015 のデータ(TINサーフェス等)を、座標を保持したまま V-nas Clair 2015で読み込み
Civil3D 2015 での作業
1. 受け渡しに必要なデータ以外削除(or 後で非表示にできるようレイヤ区分)
2. TINサーフェスは「サーフェススタイル編集」で三角形のみ表示
3. ファイル → 書き出し → AutoCADに書き出し → 2010形式
V-nas Clair での作業
4. 3D地形オプション → インポート → 地図インポート
5. 読み込む dwg ファイルを選択
6. (V-nas 側で座標系設定済みであれば)「現在のものをそのまま使用」
   スケール 1/1 → 1/1000
   AutoCAD ファイルの単位「m」 でOK
※「XY表示」での作業です。
※インポート先のレイヤが「非編集」だと、それと同名のレイヤにあるオブジェクトは読み込まれません。

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これでCivil3D+GEORAMA で作成した地層面を、座標変換なしでそのまま V-nas に取り込むことが可能となりました。 また、設計者が V-nas で作成したモデルを、Civil3D に「同一位置に貼り付け」で取り込むことも可能となりました。2つの CAD 間で座標を気にしなくてよくなった、シームレスになったというのは大きいですね。

上記方法で地形と地層面1枚、構造物やコンターラインを V-nas Clair に同時に取り込み、いろいろな角度から眺めてみました。地表面を透過させ、地下と構造物を重ねて表示させていたのですが、Civil3D の 「リアリスティック」と似たような表現になりました。動きが比較的軽いのと、面の色が個々に反映できる点で、表示させるオブジェクトによっては V-nas 優勢かもしれません。
数年先、ソフトウェアに依存しない(かつ地質屋の意図を反映させることの可能な)地層面推定手法のルール作りが進めば、Civil3Dから脱却できるかもしれません。時間はかかると思われますが、技術的にはさほど困難ではないでしょう。楽しみです。

V-nas Clair 2016 では地形の LandXML を扱えるようになるそうですので、上記よりも手順を省く音ができるかもしれません。来週発売予定ですので、また、確認しましょう。


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