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2012年4月14日土曜日

プロファイル法と電磁波速度

http://phreeqc.blogspot.jp/2012/04/blog-post.html
上記で知りたかったプロファイル法の結果から電磁波伝播速度(比誘電率)を求める文献を購入しようとしました。

しかし、できませんでした。内部・外部ともに「所蔵なし」という結果です。それ程レアな雑誌か?と思い検索してみると、すぐに引っかかりました。pdfも公開されています。勇み足でしたね。反省。
J. A. Huisman (2003) Measuring Soil Water Content with Ground Penetrating Radar: A Review, Vadose Zone Journal, 2, 4, pp.476-491
一読で(内容も英語も)理解できす眠くなったので、お風呂に入り考えました。で、思いつきました。

文献中を見直すと、あっています。三角形の辺の長さを仮定して連立で解く、2元1次方程式でした。中学校の数学です。しかも初歩の初歩。

しかしながら、これでは体積含水率の分布が分かりません。異常箇所までの平均的な速度より平均的な含水率はわかるのですが、その中の分布がわからないのです。つまり、異常箇所が複数ないと、解像度を高めることができないのです。
このあたりはプログラミングで何とかなりそうですがどうなんでしょう。既に実装しているソフトもあるかもしれませんね。

GPR water content で検索すると 多くの情報が引っかかります。土壌(農業)関係が多いのでしょうか。テキストもあるようですね。中には透水係数を推定するといたものもありました。ハードが海外製なので、解釈や利用法も海外が先行しているのでしょう。特に、水の比誘電率をモロに受ける手法ですので、水みちや含水分布調査などに特化しているのでしょうね。

もう少し調べてみましょう。


2012年4月1日日曜日

地中レーダー探査で体積含水率?

文献の整理をしておりますと、地中レーダー探査から体積含水率を推定するといった報告を見つけました。

これ、調べてみると古くからある研究のようで、多くの方が報告されています。今回は比誘電率と広範囲の体積含水率の関係を、新たに整理しなおした文献でした。
鈴木敬一(2011)「誘電分散を伴う土質試料の比誘電率と体積含水率の関係」物理探鉱, 64, 3

なかなか実務的な内容です。読み終わって、これは使えそうだ!と思いました。が、1つ疑問が。どうやって、比誘電率の震度分布を求めるのか?に引っかかりました。地中レーダー探査(プロファイル法)では、それを知るために既知の深度でキャリブレーションを行って等価な誘電率を設定し、解析するからです。つまり、時間を測定し、速度(比誘電率)を決定して深度を求めているのです(先月理解したばかりです)。
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/03/blog-post_10.html

調べてみると、その答えがこちらの文献にありました。
斎藤ほか (2007)「地中レーダを用いた不飽和土中水分移動解析」物理探査, 60, 6
http://www.jstage.jst.go.jp/article/segj/60/6/455/_pdf/-char/ja/
2種あり、ひとつはボーリングで含水比急変点を確認する直接的な方法、もうひとつは形状より判定する方法だそうです。後者はよく理解できません。さっそく文献を購入しましょう。

同様の内容を、岡大の竹下先生が国土技術センターで講演され、その資料が公開されています。ワイドアングル併用です。分かりやすいですね。ただ、これらの注意点も上記文献で触れられていますが。(余談ですが、この資料の中で、波形をシミュから作られています。どうやるのでしょう。驚きです。)
http://www.jice.or.jp/jishu/t1/201203060.html

文献を読んでみないと分かりませんが、こういった簡易な手法で地下の体積含水率分布がわかると、解像度は粗くても良いので、どこで水が多いか知りたい場合に役立ちそうですね。地すべりの水みち探しや堤防の漏水箇所探しなど、結構役に立ちそうです。

もう少し調べてみましょう。

2011年8月1日月曜日

パイプ流のモデル化

本棚を整理していると、愛媛大学・地盤工学会四国支部「豪雨時の斜面崩壊のメカニズムと予測に関する論文集」が出てきました。

2001年8月ですから、ちょうど10年前です。
当時、このような論文集があるということで、コピーを送ってもらった記憶があります。
中を見てみましたが、技術レベルは何も変わっていないですね。停滞しているのか、再現や予測の限界なのか、興味のある方が少ないのか?

そう思いながら、中身を見てみると、当たりがありました。
ある論文の参考文献の中に、パイプ流のモデル化に関する資料が掲載されていました。以前、「再現できません」と書きましたが、やっている方が10年前にいらっしゃいました。
http://www.jsece.or.jp/event/conf/abstruct/2001/pdf/2001O119.pdf
http://www.jsece.or.jp/event/conf/abstruct/2001/pdf/2001O120.pdf
http://phreeqc.blogspot.com/2011/04/blog-post_27.html

論文になっていれば詳細な設定が分かるのでしょうが、この資料だけでも具体的なモデル化の方法は想像できます。結果も面白いですね。パイプがない場合、ある場合、閉塞している場合と分けて示されています。これ、表層崩壊のイメージに結びつきますよね。そのイメージを持った方がモデル化して結果を良しとし、発表されたのでしょう。実際は空気圧もかかるでしょうから、もう少し複雑なモデルになるのでしょうが、浸透流だけでも工夫すればモデル化が可能なことは分かりました。

あとはどう調査するかですね。
地下水調査のスケールを考えないといけません。ある斜面に対し不均質なモデル化をするために、不均質地盤を把握しないといけないのです。前にも書きましたが、難しいでしょうね。

もし、このモデル化で現象を再現できるなら、解析ツールは10年前にほぼ揃っていたということになります。停滞していたのは崩壊メカニズムの把握と解析ツールの開発ではなく、地質屋がそれを理解し、必要な調査をしてこなかったか、理解したけれども調査できなかったことに起因するでしょう。私自身、10年後、ある斜面の水みちを詳細に把握できるか考えると、難しいと思います。

スケール因子やSISimで透水係数場を確率論的に発生させ、複数ケース回して最も壊れやすい場所を選択するというのも一つの手かもしれません。地質屋さんなら、ある意味、敗北を認めることになるため嫌な手法だとは思いますが、答えが確実に出る確率論は実務では有利です。そうなれば、ある程度調査手法や数量も見えてきます。

いずれにしても、飽和・不飽和浸透と斜面崩壊の問題は、地質屋が努力し、さらに自然から学ばないと解決できない領域ということなのでしょう。

2011年4月27日水曜日

間隙空気圧

不飽和斜面の変形・破壊に間隙空気圧はどの程度効いてくるのでしょうか?
今日はテンシオメーターとTDRの設置・交換を見ながら、多くの技術者と議論しました。

私は計算して検証してみたいと考えています。花崗岩の斜面のトレンチを見ていると、DH級上に堆積している約1mの流れマサが破壊するには、全層浸透によるサクション解放は無理だろう、そうすると、上方だけ浸潤・飽和し、中間層の空気が逃げられない状態になり、圧力による崩壊が発生するかもしれないといった想像ができます。それで壊れるかどうかは見たことがないので、検証してみる価値があると思います。

しかし、多くの方が懐疑的でした。どちらかというと、破壊後には必ずと言っていいほど穴(水みち)があるので、それが悪さをしているのだという方が多くいらっしゃいました。崩壊跡をみると、確かに壁面(しかも上のほう)にいくつかの穴があることが多いと思います。あれが水みちだとすると、崩壊後に削られててできた穴なのか、崩壊前からあの大きさなのかはわかりません。しかし、そこに水圧がかかって崩壊しはじめたとするならば、今の飽和-不飽和浸透流の計算では再現できません。水みち密度マップの作成を念頭に置いた調査も必要になってくるでしょう。
古くからある意見ですし、私も見て感じてきたことですから検証できるならしてみたいです。土石流のきっかけが、谷頭表層30cmの崩壊というのも、あり得ると思います。しかし実務的には無理な調査・解析ではないでしょうか?

間隙空気が悪さをしているにしても、今の浸透流では無理。多相の解析を実施しないといけません。でも、こちらの方が実務に取り込める可能性があります。

今年度の課題に加えましょう。