年末のロスタイムに入りました。
今年は、現場から機械を全撤去して年を越せます。さらに12月末の納品も完璧に終わりました。
一方、研究職のポストが空白になってから私のやりたい分析はたまる一方でしたので、このロスタイムにいくつかこなすことにしました。
気になっていたのは、地すべりの横ボーリングから出ている Hfo。
オレンジ色のスライム状物質にヒ素が吸着されているだろうと考えていたのは5年ほど前でしょうか?調べようと思いながら今まで投げていました。
で、2か所のサンプルを昨日仕込んで、今日測定。
XRD では、1か所目がアモルファスのみ。2か所目はアモルファスに少し石英が入っていました。ま、当然と言えば当然ですが、ここまで何も出ないチャートは初めてです。
XRF では、Fe が15%程度。案外、多いなあという印象です。
砒素は土対法含有量基準値の半分程度。うーん、そうですか。
おやっ、とおもったのはリン。畑の下の横ボーリングだからでしょうか?1箇所だけ高い値を出していました。リン が Hfo にどの程度吸着するのか計算していませんが、今後、確認しておきましょう。
とりあえず、ロスタイムにモヤモヤを1つ片付けました。まだまだモヤモヤはありますが、少しづつ片付けましょう。
2016年12月29日木曜日
2013年9月14日土曜日
adsorption isotherm と遅延係数
北海道環境保全技術協会が発行している技術レポートを読んでいました。
自然由来重金属や硝酸性窒素といった問題についてのレポートです。数か月前にまとめて購入していたのですが、パッと見、特に目新しいことは書かれていなかったので後回しになっていました。
「吸着工設計マニュアル」に移流分散と、総量の話が出ていました。洩れても基準値を越えなければOKという思想のようです。国もそうですから、ま、良いのでしょう。
http://phreeqc.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html
現地発生土でしょうか、火山灰土を吸着層へ利用するレポートもありました。この中で adsorption isotherm に関し、Freundlich と Langmuir に対するコメントがありました。
個人的には、ただのフィッティングなんで、線形含めどれでも OK です。ただし、どの isotherm を仮定するかで誘導される式中の R の定義が異なります。
MT3DMS は Visual MODFLOW の移流分散パッケージに採用されており、非線形も含め3種類の isotherm を使用できます。が、Dtransu は線形しか扱えません。例の部長様のように、Dtransu で解くのに Freundlich でフィッティングする、というようななことをしなければ、個人的には何を使っても問題ないと考えています(基礎をおろそかにしてはいけません)。
所詮、遅延係数は計算上のフィッティング係数であり、物理的根拠は薄いと考えます。根拠を求めるなら、反応計算を実施すべきでしょう。
http://phreeqc.blogspot.jp/2010/10/blog-post_31.html
自然由来重金属や硝酸性窒素といった問題についてのレポートです。数か月前にまとめて購入していたのですが、パッと見、特に目新しいことは書かれていなかったので後回しになっていました。
「吸着工設計マニュアル」に移流分散と、総量の話が出ていました。洩れても基準値を越えなければOKという思想のようです。国もそうですから、ま、良いのでしょう。
http://phreeqc.blogspot.jp/2011/08/blog-post_26.html
現地発生土でしょうか、火山灰土を吸着層へ利用するレポートもありました。この中で adsorption isotherm に関し、Freundlich と Langmuir に対するコメントがありました。
個人的には、ただのフィッティングなんで、線形含めどれでも OK です。ただし、どの isotherm を仮定するかで誘導される式中の R の定義が異なります。
MT3DMS は Visual MODFLOW の移流分散パッケージに採用されており、非線形も含め3種類の isotherm を使用できます。が、Dtransu は線形しか扱えません。例の部長様のように、Dtransu で解くのに Freundlich でフィッティングする、というようななことをしなければ、個人的には何を使っても問題ないと考えています(基礎をおろそかにしてはいけません)。
所詮、遅延係数は計算上のフィッティング係数であり、物理的根拠は薄いと考えます。根拠を求めるなら、反応計算を実施すべきでしょう。
http://phreeqc.blogspot.jp/2010/10/blog-post_31.html
2013年8月5日月曜日
吸着層だから吸着材?
先日、吸着材のメーカーの方と話をしていて、納得したことがあります。
「吸着後は放さない」というのが、その材料の特徴の1つ。
それでは、吸着でないのではないか?と確認したところ、やはり主なメカニズムは沈殿だとのこと。吸着層に使われているので吸着材として売っているそうです。なるほどです。
この分野は、まだ、その程度のレベルということです。
「吸着後は放さない」というのが、その材料の特徴の1つ。
それでは、吸着でないのではないか?と確認したところ、やはり主なメカニズムは沈殿だとのこと。吸着層に使われているので吸着材として売っているそうです。なるほどです。
この分野は、まだ、その程度のレベルということです。
2012年3月16日金曜日
Hfo と重金属 その2
コチラの続きです↓
http://phreeqc.blogspot.com/2012/03/hfo.html
3段階抽出法で吸着の可能性が低いと考えられた試料なのですが、計算結果もそうなりました。
いえ、Pbがどうしても再現できなかったので、正確には「そのようです」が正しいですね。
Asは環境基準の1/100程度で含有量をそれなりに再現できるのですが、溶出量実測値が再現できません。計算ではほぼ離脱してしまうのに、実測ではその1/100程度の値しか得られていません。
Cr、B、Fは環境基準の50~100倍以上の濃度の間隙水が存在しないと、含有量が再現できません。
どうやらHfo への吸着+陽イオン交換といったコンセプトには欠陥があるようです。
研究職にCr等を含む鉱物の定量をお願いしていますが、これも今のところ芳しくないようです。
ま、自然はそれほど甘くありません。今後も理解する努力し続ければ、少しは真実に近づけるかもしれません。
コツコツ行きましょう。
http://phreeqc.blogspot.com/2012/03/hfo.html
3段階抽出法で吸着の可能性が低いと考えられた試料なのですが、計算結果もそうなりました。
いえ、Pbがどうしても再現できなかったので、正確には「そのようです」が正しいですね。
Asは環境基準の1/100程度で含有量をそれなりに再現できるのですが、溶出量実測値が再現できません。計算ではほぼ離脱してしまうのに、実測ではその1/100程度の値しか得られていません。
Cr、B、Fは環境基準の50~100倍以上の濃度の間隙水が存在しないと、含有量が再現できません。
どうやらHfo への吸着+陽イオン交換といったコンセプトには欠陥があるようです。
研究職にCr等を含む鉱物の定量をお願いしていますが、これも今のところ芳しくないようです。
ま、自然はそれほど甘くありません。今後も理解する努力し続ければ、少しは真実に近づけるかもしれません。
コツコツ行きましょう。
2012年3月13日火曜日
Hfo と重金属
昨日より PHREEQC で吸着のパラスタをしています。
As など6種の重金属の全含有量試験結果を Hfo の吸着で再現。その後、溶出量を計算し溶出試験結果と比較することで、そのコンセプトを検証する方針です。
まあ、もう慣れましたが、水質試験結果が全く足りません。メジャーイオンを測っていませんし、河川水や地下水の水質、重金属含有量も測定されていません。inputが不明ということです。
土の重金属含有量、溶出量しか測っていないのですが、基準や仕様がそのようになっていますので、技術者に「足りない」という意識は生まれないでしょう。
仕方ないので濃度比だけ変えながら計算を始めました。HfO の量を固定し、それに適当な濃度の溶媒を移流のみで通過させ、重金属を付着させます。その結果が各元素の含有量と同程度になるようパラスタを行うわけです。浸透流で初期定常をとるのに似ています。
が、これが結構難解。ある元素の濃度を上げると、他元素(錯体)の吸着の再現性が悪くなるという悪循環。まあ、当たり前のことなんですが、影響しあうわけです。
で、2日間やってるわけですが、まだ合いません。一回の計算に十数分~数時間かかりますので、なかなかはかどりません。
残念ながらパラスタの途中でコンセプトが誤っているということは分かってしまったのですが、一回も合わずじまいで終わるのも気持ち悪いので、最後までやってみようと思います。
違うということを証明することも大事ですからね。
As など6種の重金属の全含有量試験結果を Hfo の吸着で再現。その後、溶出量を計算し溶出試験結果と比較することで、そのコンセプトを検証する方針です。
まあ、もう慣れましたが、水質試験結果が全く足りません。メジャーイオンを測っていませんし、河川水や地下水の水質、重金属含有量も測定されていません。inputが不明ということです。
土の重金属含有量、溶出量しか測っていないのですが、基準や仕様がそのようになっていますので、技術者に「足りない」という意識は生まれないでしょう。
仕方ないので濃度比だけ変えながら計算を始めました。HfO の量を固定し、それに適当な濃度の溶媒を移流のみで通過させ、重金属を付着させます。その結果が各元素の含有量と同程度になるようパラスタを行うわけです。浸透流で初期定常をとるのに似ています。
が、これが結構難解。ある元素の濃度を上げると、他元素(錯体)の吸着の再現性が悪くなるという悪循環。まあ、当たり前のことなんですが、影響しあうわけです。
で、2日間やってるわけですが、まだ合いません。一回の計算に十数分~数時間かかりますので、なかなかはかどりません。
残念ながらパラスタの途中でコンセプトが誤っているということは分かってしまったのですが、一回も合わずじまいで終わるのも気持ち悪いので、最後までやってみようと思います。
違うということを証明することも大事ですからね。
2011年10月15日土曜日
鉄粉利用に関する実験的研究
ここ1週間ほど、バタバタして勉強しておりませんでした。
文献の回覧が溜まってしまい、今日はそれらを持ち帰り、夕方から読んでいました。その中に、先週行われていた第9回環境地盤工学シンポジウムの論文集がありました。
まだ、反応と浸透を連成させたものや、現場ベースの解析はありませんが、それでもいくつか興味深い発表がありました。コツコツやっている反応ベースの話も、こういった場ですれば、聴講者からの反応があるのかもしれません。(応用地質学会では全く手ごたえがありませんでしたので。)
「硝酸汚染の軽減に向けた、鉄粉利用に関する実験的研究」では、0価の鉄の代用として、カイロの鉄粉を利用し、遅延効果をカラム試験で確認しています。こういった研究好きですね。結論として、負荷を低減できるとありましたが、これは正解なのか分かりません。遅延が生じているので結局は薄まりながら流れているといった実験結果です。実施工ではPRBの寿命が来る前に入れ替えといった発想でしょうか?
この論文を読んでいて気がついたのですが、吸着層の設計者は「漏水した場合に、短期的に高濃度でなく、ピークを抑え基準以下にし、長時間地下水へ流す」ことを目的として設計しているのでしょうか?さすがに入れ替えは困難でしょうから。
いや、違いますね。そうであれば、初めから薄めて流せばよいわけですから。どういった発想か、まだ理解できていないですね。
http://phreeqc.blogspot.com/2011/08/as.html
海外の参考書レベルに追い付くには、あと数年はかかりそうです。
文献の回覧が溜まってしまい、今日はそれらを持ち帰り、夕方から読んでいました。その中に、先週行われていた第9回環境地盤工学シンポジウムの論文集がありました。
まだ、反応と浸透を連成させたものや、現場ベースの解析はありませんが、それでもいくつか興味深い発表がありました。コツコツやっている反応ベースの話も、こういった場ですれば、聴講者からの反応があるのかもしれません。(応用地質学会では全く手ごたえがありませんでしたので。)
「硝酸汚染の軽減に向けた、鉄粉利用に関する実験的研究」では、0価の鉄の代用として、カイロの鉄粉を利用し、遅延効果をカラム試験で確認しています。こういった研究好きですね。結論として、負荷を低減できるとありましたが、これは正解なのか分かりません。遅延が生じているので結局は薄まりながら流れているといった実験結果です。実施工ではPRBの寿命が来る前に入れ替えといった発想でしょうか?
この論文を読んでいて気がついたのですが、吸着層の設計者は「漏水した場合に、短期的に高濃度でなく、ピークを抑え基準以下にし、長時間地下水へ流す」ことを目的として設計しているのでしょうか?さすがに入れ替えは困難でしょうから。
いや、違いますね。そうであれば、初めから薄めて流せばよいわけですから。どういった発想か、まだ理解できていないですね。
http://phreeqc.blogspot.com/2011/08/as.html
海外の参考書レベルに追い付くには、あと数年はかかりそうです。
2011年8月26日金曜日
吸着層の設計・施工例
国交省で重金属に対する吸着層の施工を実施していたようです。
http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/press/pdf/2010020102.pdf
http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/press/pdf/20100225.pdf
もともと重金属の含有量は高くないので、後に吸着層から離脱してもさほど問題にはならないでしょう。あるいは吸着層がなくても敷地境界の地下水濃度は問題にならなかったかもしれません。
しかし、計算でそれらの担保を取るのが設計です。「超過しないように・・・」ということは、Langmuirでしょうか?計算していたとすれば、PDEを1回で解く、簡易なアプローチだと思います。
公開されている地下水の濃度は基準値以下ですし、施工も終わっていると思われますので、詳細なデータが学会等で発表されるのを待ちましょう。いずれにしても貴重なデータですから。
http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/press/pdf/2010020102.pdf
http://www.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/press/pdf/20100225.pdf
「吸着層を敷設後トンネル掘削土を盛土しますが、盛土に際しては吸着層で捕捉可能な有害物質の量を超過しないように管理します。」越えなければ良いというものでもないでしょう。補足するとは書かれていますが、離脱することは書かれていませんね。設計者にモデルコンセプトと計算手法を伺ってみたいものです。
もともと重金属の含有量は高くないので、後に吸着層から離脱してもさほど問題にはならないでしょう。あるいは吸着層がなくても敷地境界の地下水濃度は問題にならなかったかもしれません。
しかし、計算でそれらの担保を取るのが設計です。「超過しないように・・・」ということは、Langmuirでしょうか?計算していたとすれば、PDEを1回で解く、簡易なアプローチだと思います。
公開されている地下水の濃度は基準値以下ですし、施工も終わっていると思われますので、詳細なデータが学会等で発表されるのを待ちましょう。いずれにしても貴重なデータですから。
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