2011年7月29日金曜日

二重管式標準貫入試験器

二重管式標準貫入試験器がないか?と他支店より問い合わせがありました。

以前、所属していた支店では所有していましたが、10年以上前の話です。その頃、既に市販されていましたが、近所の鉄工所で作成してもらいました。26回の土質工学会でも発表されているようなので、20年前ぐらいに発案された製品でしょうか?現在では扶桑工業さんからカタログが出ています。
http://www.kk-fuso.co.jp/kano/topkano.htm
http://www.kk-fuso.co.jp/kano/toolscatalog5-7.pdf
現在所属している支店でも見かけたような気がしたので探してみると、ありました。シュー以外はすべてそろっています。

これを使用すると、N値だけでなく、砂の乾燥密度やφdが推定できます。当時、愛媛大の八木先生やウエスコさんがいくつかの学会で発表されていました。比較的簡単なのですが、流行っていませんね。乾燥密度が分かると、再構成試料で室内透水試験などが可能となります。
問題点は、土質の適用範囲が狭いこと。口頭発表では粘土も可となっていますが、論文では細粒分5%未満の砂で、Dmax3~5mmとなっています。あと、現場での細かい作業が増えることと、砂礫地盤だとが壊れやすいことなどでしょうか。内管が入って通常と同じ内径35mmなので、スプリットバーレルの肉厚が薄くなります。玉石などに当たると割れやすいんですよね。

いずれにしても、なんとかして調べようとする努力は、技術者でいるなら忘れてならないことです。
忘れてた私、反省です。浅学非才の身には、努力しかありません。

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