2017年12月17日日曜日

SAR の将来

内閣府の SIP、国交省「社会インフラのモニタリング技術活用推進検討委員会」では、SAR を用いた技術開発案が複数採り上げられています。

後者のWG委員による意見が今年の2月に出ていますが、SAR に関しては概ね共通しているように見えます。
http://www.mlit.go.jp/common/001176663.pdf
  • コスト、計測精度をあきらかにする必要がある。
  • 適用範囲を明確にすることが必要。(ロックフィルダム等での実装、河川堤防の自然沈下などの長期的な変状の把握等)

データ処理後の精度は比較的はっきりしているのですが、それを変位か、ノイズかといったような人側の判断が最終的な精度に影響を及ぼすでしょう。それについては PS 法である程度機械的に解決できますが、面的となると経験が必要です。この経験、欲しいですね。
結果は比較的安価に提供できると思われます。それなりの効率・結果を出そうとするとソフトだけでも数百万の初期投資が必要になります。が、国交省によるマニュアル化が済んでしまえば一般業務として発注されることも期待できますし、そうなると「できない」では取り残されてしまいます。

データは高価ですが、経産省の方針により近い将来には無料になるかもしれません。
「政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備に関する検討会」
そうなると、あとは手を動かすのみ。理論や技術レベルは案外低いので、誰でも画像は作成できるでしょう(評価は別。私にはまだ難しい)。DInSAR までなら、どなたがされても似たような絵になるでしょうから、データ同様にアーカイブ化・オープン化されるかもしれません。UAV 同様、すぐに認知度は高くなるでしょうね。

WGによれば「国際展開の具体的な提案があれば、ODA 等で活用される可能性がある」とも。
将来の展開が楽しみな技術です。

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