南魚沼、八箇峠トンネルの事故報告を読んでいました。
http://www.hrr.mlit.go.jp/saigai/h240524/
「換気を行っている状態では検出できないほどの低濃度のメタンガスが、冬季の作業休止中に坑内にたまって、爆発を起こした」というのが結論のようです。入坑時、換気されていない状態だったのでしょうか。再開時に酸素濃度、ガス検知を行わず坑内に入るのは結構怖いのですが、「慣れ」だったのでしょうね。
事故発生当時、坑内にガスが残っているかもしれなということで、切羽付近を狙って地表からボーリング孔を開け吸引、換気したようです。石油系の技術を使うという文言もありましたので、土木系から見るとやや特殊なボーリングだったのでしょう。私はメタンガスの噴出する山に遭遇したことはありませんので詳細は知りません。ガス田地帯であれば、対応技術や管理基準なども発展しているのでしょう。
上記サイトに掲載されていた再発防止策の要点は、以下の通り。
・坑内の可燃性ガス濃度と酸素濃度の測定を行い、安全性が確保されたことを確認してから入坑する。(坑内の空気を吸引して安全な濃度(5%LEL未満)を確認)
・坑内換気設備の起動は、坑外の安全な場所から行う。
・濃度の管理基準値を設定
・可燃性ガス濃度の測定は、切羽において天井から10㎝と路盤から1.5mの位置で測定。
・可燃性ガスの危険等に関する安全教育や避難・救護訓練を全作業員を対象に実施します。
意外とベーシックなものですね。色々な技術がある中でも、360度回って基本に返っているように思えました。
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