先日の映像から、気になっていた流下速度を出してみました。シミュレーションンの妥当性に使えますので。
意図せず、先日より報道されている広島土砂災害の瞬間最大速度と同値になりました。なるほど、有効数字三桁ではなく、この程度の精度だったのかもしれません。違和感あるわけです。
個人的には、あれだけ家があるところで同じ速度というのは速過ぎると思います。瞬間最大速度を求められた場所は、かなり条件が良かったのでしょう。
と言いながら、砂防分野には昨年より手を付け始めたド素人ですので、土石流の一般的な速度というのを知りません。カメラやワイヤーセンサーを2箇所設置しておけば、簡単に速度を算出できるので、一般値はあると思います。
検索してみたところ、国交省さんのHPにありました。
20~40km/h だそうです。これは逆に遅いように感じますが、ま、その程度なのでしょう。
http://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sabo/dosekiryuu_taisaku.html
毎日新聞によれば、以下の通り。
広島土砂災害:土石流、瞬間時速144キロも…専門家分析
毎日新聞 2014年08月25日 21時53分(最終更新 08月26日 15時50分)
http://mainichi.jp/select/news/20140826k0000m040141000c.html
http://mainichi.jp/select/news/20140826k0000m040141000c2.html
広島工業大の菅雄三教授(空間情報科学)は25日、アパートが1棟ごと流失するなど特に被害が甚大だった安佐南区八木3の土砂崩れ現場について、分析結果を公表した。108 は 30m/sec ですね。144 は 40m/sec。ひょっとすると、30~40m/sec と話されたのを、新聞社が時速に変換したのかもしれませんね。そうであれば、理解できます。
台湾国家宇宙センターが撮影した衛星画像を三次元衛星画像解析し、地形や地質のデータなどを加味すると、土石流は八木地区の裏山である阿武山の標高261メートルの地点で発生。傾斜20〜28度の急斜面約590メートルを一気に駆け下り、1分未満で住宅地へ浸入したとみられる。平均速度は時速40キロ弱だが、瞬間的には時速108〜144キロに達していた可能性があるという。菅教授は「現地には10トン近くの巨大な岩も運ばれていた。土石流に相当な速度があったことに間違いはない」と話す。
砂防学会の現地調査でも、安佐北区三入南地区を襲った土石流の速度は時速約40キロに達していたとの試算が出された。
海堀正博・広島大教授(砂防学)を団長に第1次調査団が23、24両日に安佐南区八木地区と安佐北区三入南地区で調査。三入南地区で土石流が発生した高松山の斜面を調べたところ、土石流の高さは約3メートルとみられ、斜面の勾配や谷底の状態を加味すると、流速は時速約40キロに及んだと試算した。この沢から流出した土砂は約3000立方メートルに上ると推計している。
同学会会長の石川芳治・東京農工大大学院教授(砂防学)は「崩落現場では表層から深さ約1.5メートル〜2メートルが崩れ落ちており、岩盤には及んでいない。典型的な表層崩壊だ」と指摘した。
余談ですが、発災当日、「UAVが出動するかも」と先輩が言われていました。「冠頭部までは撮れないでしょう。土石流では出番ないですよ。」などといっていたのですが、上記リンクに動画がありましたね。被災箇所直近のみですが、共同通信社で使われています。完全に私の読み違いです。まだ、物珍しい部分があるのでしょう。
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