2013年9月3日火曜日

トリプルサンプラーと削孔径

ボーリング調査時の乱れの少ない試料採取では、一般的に、以下の削孔径が必要とされています。

シンウォールサンプリング:φ86mm
デニソンサンプリング:φ116mm
トリプルサンプリング:φ116mm

ところがこれ、トリプルのφ116mm は誤りです(積算上はφ116mmしかありませんので正解ですが)。

市販品の中にはφ86mm で採取可能なトリプルサンプラーがあります。昔からよく使われており、普及しています。
私が頻繁に目にするのがコアーパック社の86TRIPLE。
砂を取るのにφ116mm は必要ありません。φ86mm で十分です。径が小さいと、試料落下のリスクも小さくなります。

オペさんにも何度か話を伺いましたが、サンプラー径が 116mm から 86mm になっても、礫径の影響はほとんど受けないそうです。礫にあたると、どちらも入らない印象が強いようです。それよりも、落下のリスクが小さい、削孔径の小さい方が容易等のメリットを選択される方が多いようです。

メーカーにも話を伺いましたが、一概に「礫が大きければ大きなサンプラーを」、というわけでもなく、「現場に応じて」とのことでした。要は、腕と経験で判断、ということなのでしょう。腕は重要だと思います。


分業が進み、現場を眺めているだけでは、径の違いにすら気づかないのでしょうね。いまだにトリプル=φ116mm が常識?となっているのはそのせいでしょう。

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