岩盤分類(岩の分類、岩盤等級など)の個人差です。
以前にも書きましたが、小規模な構造物を扱う分野では、判定にズレが生じています。電研式よりも安全側で判定することが多いと思います。土研式に近いでしょうか?
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/06/blog-post_14.html
ところがこの方、扱っている現場が大きいためか、以前に分類に関するトラブルを経験されたこともあるためか、きちんと電研式(菊池の岩盤等級)と国交省仕様(岩の分類:土軟硬)に従って分類されていました。そのため、私の現場判定とずれていました(もちろん、私が安全側にずらしているのですが)。既にいくつかの設計が終わっているため、私もこれらの基準に従ってきっちりと分けることにしました。
ただ、電研式と土軟硬との対比については明確な基準がありません。そこで、まずは比較表を作ってみました。個人的な解釈も多々入っていますが、このような感じになりました(土砂は省略)↓。
今まで、入社当時に教えられた、「この岩だと軟岩Iだ」「このコアは中硬岩」「CL~CM級が軟岩IIに対応」などのOJTで培った経験が身についており、文章をきちんと対比したことはありませんでした。よく読めば、1:1で対応しているのですね。いまさらですが、改めてそれぞれの分類はよくできているなあと感心。同じランクでも地質によって風化程度を変更している点は共通ですね。
菊池の分類は塊状のみですね。これは大きく勘違いしていました。結晶片岩などの層状の岩体においても、岩級を付けていましたが、これは完全に経験のみの判断でしたね。
国交省の土軟硬区分では、地質による状態の差異が一つの欄にまとめて記載されているので、一読では理解し難くなっています。が、菊池の分類と比較すれば、その意図を解釈できると思います。上記の表では、菊池の分類をイメージして小分けしてみました。誤りもあるかもしれませんが。
結論としては、退職された方の判断は両者ともに正しく、これに合わせて私も判断すればよいことが分かりました。
次はトンネルの地山等級と比較してみましょう。
「その3」へ続く。
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