広島土砂災害の直後ですので、みなさん危機意識は高まっているようです。Welcome ムードで多くの危険と思われる箇所の話をされます。その箇所を大まかに分類すると、表層崩壊以外に、土砂流出による排水不良と落石があるようです。
先輩に聞いてみると、「急傾事業で崩壊以外を相手にすることは難しい」とのこと。急傾事業で落石対策はギリセーフ(ただし、不可になるケースもある)、地すべり対策は完全OUTだそうです。ま、話のもって行き方もあると思いますが、お金の出所が違うので、基本は崩壊対策のみだそうです。崩壊対策を実施しても、他に被災する素因を残すのはもったいないですね。国の補助金を引っ張ってくると、こういった制約が出てしまうのですね。
確かに、急傾斜地法では「崩壊」に対する対策という言葉しか出てきません。
一方、施行令では以下の文言がありますので、これを利用すれば、排水不良や落石対策は可能になりそうです。
(急傾斜地崩壊防止工事の技術的基準)地すべりも、「急傾斜地崩壊防止施設が損壊するおそれがある場合」として取り上げるわけにはいかないのでしょうか?やはり既存の法律を適用し、地すべり防止区域の指定からでしょうか?
第三条 法第十四条第二項 の政令で定める技術的基準は、次のとおりとする。
五 水のしん透又は停滞により急傾斜地の崩壊のおそれがある場合には、必要な排水施設を設置しなければならない。
六 なだれ、落石等により急傾斜地崩壊防止施設が損壊するおそれがある場合には、なだれ防止工、落石防止工等により当該施設を防護しなければならない。
「総合防災対策区域」のようなネーミングで区域指定を格上げしてお金の出所を一元化するなり、「斜面災害防止特区」のような特区を設定するのも一案だと思います。いえ、所詮、法律の素人の戯言ですね。
ま、現状の制度の中で泳ぐしかありません。BESTな道を考えましょう。
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