後輩がミニラムを実施しています。
換算N値と支持層の深度を知りたいようです。
サウンディングは補足調査ですから、換算N値や推定強度はあくまでボーリング調査(標準貫入試験、土質試験)結果を断面上で補間するのに利用すべきものです。ボーリングなしでもN値は推定できますが、それをそのまま設計に使うには精度が足りないでしょう。サウンディングだけでは土質もわかりません。結果は相対値として使用すべきですね。
土質が分かるサウンディングもあります。
検土杖というツールがNEXCOの試験法に記載されています。
もとは土壌分野のツールのようで、それが土木にも取り入れられたもののようです。WWWで検索すれば画像付きで引っかかりますし、市販もされています。個人的には重宝しており、堤防点検ではシルト質砂か砂質シルトかの判別によく使用していました。採取試料はこんな感じです↓
市販のものは土検棒の簡易法と同じで、手で押し込んで土層を調べるサンプリングツールです。軽い錘で叩き込むものも検索で引っかかりますね。
個人的に愛用しているものは、簡易貫入のヘッドに取り付けられるようになっています(部長様の改良です)。1mピッチの土質の採取が可能となるようにサンプラー部分も長くしています。鉄工所で安価に作っていただきました。
作業工程は以下の繰り返しです。
1m打ち込み > 引き上げ > 試料観察 > ロッド接続 > 再挿入
時間は簡易貫入(早い)と土検棒(遅い:ベーンコーン使用時)の中間程度ですね。実際に土が採取できて観察ができますので、得られる結果は両者以上です。ロッドやヘッドは簡易貫入と同じものが使えるようにしていますので、5kgの錘で叩き込めます。そのため、深度、適用土質は簡易貫入と同程度で、土検棒よりは深くなります。
http://phreeqc.blogspot.com/2011/07/blog-post.html
砂礫地盤ではサンプリングできませんが、マトリックスの観察が可能です。
N値換算式はありませんが、簡易貫入と同じように叩き込むとNd値のような相対値が得られますので、補足調査にはもってこいです。孔がつぶれなければ細い水位計で水位も測れます。
問題点は・・・非常に安いため、利益が出ないこと。
ま、お客さまにとっては費用対効果の面で優れた補足調査となりますね。
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