2018年3月13日火曜日

3次元モデルと調査提案

調査提案をお客様にお渡ししていましたが、どうも必要性が伝わっていないようでした。

地質の分布を推定し、コンター図や断面図を作成し、それに応じた調査計画をお出ししていたのですが、お客様にはその意図が半分も伝わっていないようでした。いえ、地質というものは、慣れ親しんだ方以外にはほとんど理解・イメージされない代物であることは経験上、重々承知しています。

地質とボーリング配置は GEORAMA で作成していましたので、それを3次元表示して説明すればご理解いただけると考えました。
ただ地質を表示してもダメなので、焦点となっている計画構造物のみ Civil3D のソリッドで簡単に作成し、地形・地層サーフェス上に乗せました。それをボーリングごと書き出し、Civil3D上で選別して2ケースの dwg を作成。オブジェクトビューアーで表示すると、直感的にわかるようになりました。

どうせなら InfraWorks に取り込みましょうと、モデルビルダーで周辺のモデルを作成。提案を2つ作って各々に dwg を取り込み。Civil3D の dwg (AutoCAD DWG (3D Objects))として読み込めば、複数の地形・地層サーフェス、ボーリング、構造物が1度に取り込めました。これは初めての試みでしたが、サーフェスの重なり具合も概ね問題なく取り込めました。この連携は使えそうですね。

昼を過ぎて、できたモデルを抱えてお客様をお尋ねし、調査提案の考え方を説明。結果、お客様には「必要性が重々わかった」と御理解いただけました。

さすが3次元。直感的にイメージを共有することが可能です。
今回は短時間でモデル化した簡易モデルだったのですが、それでも効果は絶大だったようです。作り込んだ 2D より、簡素な 3D の方がお客様にとって良いということでしょう。

このようなワークフローから少し外れたような利用法は、今の CIM 推しの流れには入っていないでしょう。ガイドラインができるのは良いことですが、あくまで3次元効果の一部利用にすぎません。整備されつつある基準にとらわれすぎないよう、自由な発想でその恩恵を受けるべきです。

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