2011年4月10日日曜日

水分特性曲線

今年度より、不飽和斜面の崩壊予知の研究に携わることになりました。

個人的にはあまり興味のない研究ですが、これがきっかけで好きになるかもしれません。日頃軽視している不飽和領域の水分挙動について、しっかり勉強する良い機会です。

せっかくですから計測方法や不飽和の水分挙動について頭の中を整理しておこうと、「SOIL PHYSICS with HYDRUS 」などを引っ張り出し、ポテンシャルと水分特性曲線について記載されている箇所を読んでいました。お気に入りの本です。数式や単位の記載が丁寧なので、追いかけやすい本です。追いかける過程であちこちページが飛ぶ場合もありますが。
http://phreeqc.blogspot.com/2011/03/1.html

土壌分野においては、植物の成長が土壌の不飽和浸透特性と密接にかかわっているため、昔から研究されてきたようです。読んでいく中で分からない単語が出てきました。「PAW (plant available water)」「field capacity θfc」「permanent wilting point θwp」

PAW = θfc- θwp

θfc : -100cm for sandy soil; -350cm for medium soil; -500cm for clayey soil
θwp : -1500kPa (h = -15,330cm; pF=4.2)

permanent wilting pointはDNDCの時に調べました。pF4.2の体積含水率ですね。土粒子の表面積に影響されます。当然、粘土のほうが高い値(体積含水率)を示します。
field capacityは、large poreに保持される水です。粗い砂だと簡単に排水してしまうので低い値を示します。
PAWは重力排水が終わって(θfc)枯れ死するまで(θwp)の、植物が有効に使える体積含水率の範囲ですね。上記より、medium soilで値が大きくなることが分かります。水分特性曲線の寝てる部分(capillary region)がθfc~θwpの範囲にはまるとPAWが大きくなるということでしょうか。植物にとって良い土となるのでしょう。

古い文献ですが、pFについて土質工学会の講座がありました。一通り、頭に入れておきましょう。

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