4枚の薄片を観察していました。
いえ、私は鑑定力の幅が狭いことを自覚していますので、研究職に助けを請いながら観察していました。
大学時代はよく見ていたのですが、今ではコノスコープの使い方も忘れていた始末。さらに、学生時代に見ていた鉱物からそれるとダメ。薄片に目が慣れるまで時間がかかり、いつの間にか2日経っていました。
基礎知識というのは重要です。講習会である先生が言われていましたが、大学で習うレベルの数学や物理などは基礎体力なんですと。基礎体力がないと、 幅が広がらない、間違いに気付かない、体力(応用力)のいる検討ができない、など。確かにそう思います。
薄片観察も基礎体力です。基礎体力がないと岩種判定ができない、あるいは判定を誤っている事に気付きません。変成のグレードや変質の種類・順序も含め、本来は薄片と露頭を見て判断することを繰り返すうちに、直感が正確になるのでしょう。そして毎回の薄片観察やXRDAでのチェックが不要になるのだと思います。しかし、多くの場合、先輩や先生からの指導のみで岩種名を覚えているだけではないでしょうか。そこにバイアスが存在していると、一生気付かず、誤った判定をしかねません。判定を誤ると断面図が狂います。地質屋の断面図は思想図の要素が強いので、やはりその根拠が正しくないといけません。基礎は重要ですし、時にはそれを使ったチェックも必要なのです。
と、偉そうに書いていますが、まだ鑑定結果に自信がありません。薄片と露頭の矛盾点も解消していません。
もう少し、現場で露頭を見てきましょう。
追記
デジタル偏光顕微鏡というHPがありました。特殊な鉱物がないので見た目がきれいだなーという程度ですが、発想は良いですね。好きです。
http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/webLearning/index.html
昔、Computers and Geoscience に Polemic というソフトが紹介されていましたが、きちんと動かなかったような記憶があります。このソフトのように、多色性、消光角、伸長などを順番に選択していくと鉱物が同定されるようなのないですかね。
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