2011年5月16日月曜日

トンネルの事前調査

トンネルの事前調査は当たらないと言われます。

その困難さは、断層位置や亀裂など、弱線連続方向の推定が困難というところに集約されます。

また、それ以外に地質断面図の精度の問題があります。地質屋さんが5mのずれを気にして地質断面図書くことはほとんどないでしょう?探査側線とRの入った線形が5m程度ずれることはよくあります。ボーリングも現地状況に応じ、側線からずらしたり、わざと川手で掘ることもあります。それらを同一の断面に集約・投影して書くことが常識となっています。トンネル構造物に幅があるからです。
しかし、高角の断層などは、そのズレによって致命的といえる程、出現位置が変わってしまいます。そんなに推定精度は無いと思って投影していると、BTVの情報を生かしきれない図面になるわけです。

解決するには、得られた情報をありのままの位置に再現するしかありません。3次元で地質を作れば良いのです。地質・亀裂形成過程の考察が正しければ、投影よりも精度は格段に高くなります。設計時の線形変更にも対応できますし、川手、山手の側壁位置の断面図も簡単に作成できます。

トンネルの事前調査では「踏査」「BTV」「3次元」「発達史」が重要キーワードではないでしょうか。

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