2020年6月14日日曜日

風水害のAI活用避難システム

SIP2019
https://sip2019.go.jp/

終わったものと思いきや2期目が始まっていたのですね。知りませんでした。
2期が対象とするのは12課題。IoT や AI といったキーワードが目に留まります。その中に AI を活用した避難システム構築計画がありました。

「国家レジリエンス(防災・減災)の強化」
「AIを活用して適時・的確な避難の促進を目指します~実証実験を行うモデル自治体を新たに募集~」

特徴4つ
・「衛星コンステレーション」地震災害では発災後2時間で大災害か否かの判断
・「逃げ遅れゼロ」風水害ではAIでの避難指示
・「線状降水帯」水蒸気等の観測を革新することで、避難を進める。
・「経済早期復旧」広域経済早期復旧支援システムの開発

AI 活用は風水害を対象とされているのですが、土砂災害は入っていないのでしょうか?
明記されていませんが「線状降水帯」で土砂災害を取り扱われているので省かれているのかもしれません。広島の土砂災害発生時に「線状降水帯」をよく耳にしましたので。
風水害のみの予測であれば、現時点の成果が一定の精度を有していますので、そこに機械学習 やボットを加えるのは容易でしょう。

その他、衛星利用に関し JAXA さんが入っていませんね。これまで、災害と SAR と言えば JAXA さん(とその仲間たち?)でした。今後、省庁内でシステム化し各自治体に配信するのか、それとも自治体でシステムを分散するのかはわかりません。が、人手不要にするのでしょう。小型 SAR 1000機、地震時の広域判定のみであれば、ハードルはグッと低くなります。浸水被害区域の判定を加えることも可能でしょう。

そういえば、国総研さんからも手引きが出されていました。こちらはSIPよりも細かく崩壊地を判定する趣旨ですから、求める精度も要する時間も異なるでしょう。が、将来的には地震・風水害・土砂災害含め統一されたシステムになるでしょうね。
短時間・高精度という点で判定に機械学習を加えたシステムとなることは必須です。現状はまだ十分な制度とは言えませんが、コンペ等で競われているところです。
10~15年と言わず、統合判定システムとして早期に実現してほしいところです。

0 件のコメント:

コメントを投稿