2014年9月11日木曜日

保孔管の共上がり

施工屋さんから、先輩に相談がありました。

地すべりの横ボーリングなのですが、ケーシングを抜くと一緒にパイプが出てきて、後で押し込もうとしても孔が崩れて入らないとのこと。共上がりです。大抵は押し込めるのですが、今回は全くダメだそうです。

そういえば、土研のノウハウ本にも触れられていましたね。本では先端に返しのついたパイプの紹介がありました。

鹿島出版会「地すべり防止のための水抜きボーリングの実際」

本屋で何度か見ましたが、初歩的なことが多かったので買っていませんでした(今回のことで結局買いましたが)。

実際のところ、設計時に返しのついた先端パイプの絵を入れることはないでしょう。また、共上がりしても、後で押し込んで対処しているので、返しのついたパイプを事前に準備することはレアではないでしょうか?そのあたりの「実際」は、前段のこちらの方が詳しいですね。

土研 共同研究報告書 第447号 
「地すべり地における横ボーリング工及び集水ボーリング工の実態に関するアンケート調査」
http://www.db.pwri.go.jp/pdf/D7983.pdf

いずれにしても、現場対応で対処しているのが「実際」なのでしょう。

先端に返しを付けると保孔管の継手でソケットは不可、ねじ切りが必須になります。ま、通常でもソケットは抜けやすいので嫌がる方がいらっしゃるようです。そのあたりの問題・要望も上記アンケート調査には書かれていますね。

お客様にも一読していただきたい「実際」は、後者でしょうね。

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