どのようにすれば空間的、時間的に限られた実測値を用いて答えを出すことができるか?を期待して読んでいた箇所ですが、ようやく読み終わりました。50ページを、読む日があったり、なかったりして、1か月強。
しかし、内容は期待とは少し異なっていました。
複雑な現象をモデルに取り入れようとすると、必要なデータの種類が多くなります。しかし、実際は限られたデータしか得られないことが多い(金銭的にも時間的にも)。では本当の答えが出ないのであきらめるのか?無理に答えを出すのか?というとそうではありません。
その限られたデータと解釈の中で、可能性のあるプロセス組み合わせを全てモデル化してみる(本ではその数が160にもなっていました)。計算機はモデラーの意図したプロセスを空間的、時間的に補完し、結果を返してくれる。モデラーはそれを reasonable、unreasonable なモデルに区分できる。つまり、可能性を潰しながら真実に近いモデルに迫ることが可能というわけです。正解だけでなく、Unreasonable Model を探すというのも計算の重要な役割でしょう。
今まで、正解ばかり性急に求めすぎていました。そういう着地点も誠意があって良いのかもしれません。
また、以下の言葉も印象に残りました。
No Model is ever final.Any models are never とはニュアンスが違うのでしょうね。だから、現地、室内試験、モデルの解釈などを頻繁に行き来する必要があるとのこと。その通りだと思います。
私の場合、思考過程が進むたびに、新たな見落としが顕在化し、現場に戻ることが多々あります。現場に答えはあるのだけど、なかなか1度では見抜けません。時間がかかります。先日も、モデル計算の結果、矛盾が生じ再度現場に行くことがありました。
http://phreeqc.blogspot.com/2012/02/jarosite-2.html
いずれも、私にとっては有益な情報でした。
では、次の事例に進みましょう。
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