2011年1月16日日曜日

酸性水の実務的計算法

トンネル掘削で出たずりを盛土に使用する場合、酸性水や重金属汚染が問題になります。自然由来の汚染問題です。これを正攻法で解くには浸透流-化学反応連成解析(非定常)が必要になります。
酸性水対策はlimestoneベースのPRBがいいなと思いテキストを読んでいましたが、そのような連成解析ベースの設計法は確立されていないようでした。そこで思いついたのが、簡易な計算法です。概要は以下の通り。

安全側の濃度計算
(岩石が出しうる最も低いpHで、境界において基準値を超えるかどうかの計算)
①CNS分析でpyrite、calcite含有量推定。
②バッチ式溶出試験と地球化学コードにより、maxの濃度(飽和濃度)とpHを求める。
③濃度固定で飽和移流分散-化学反応連成解析(定常)を行い、境界での濃度を基準値と比較。
④超える場合はPRBの設計。カラム試験より有効間隙率、実流速(滞留時間)を求め、設計長を結滞。地球化学コードでチェック

こんな感じでしょうか。地下水の水質分析が必要になりますね。地盤の化学特性はXRD+RockJockで推定です。安全側の計算になるため、基準値を超えないならそのまま施工しても問題ないでしょう。

しかし、後ろ向きですよね。
書いていて、急につまらなく思いはじめました。正攻法から逃げているだけですもの。こんな方法では駄目ですね。

やはり自然のままにモデル化し、評価するべきです。

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