以下の図書では共感する点が多く、また参考になりました。
株式会社アマナVRチーム「VR for Business」
特に印象に残ったのは、下記2点です。
・なかなか埋まらないVR体験者と非体験者の溝
会議の場で「没入感がスゴイ!」と伝えたところで、非体験者からは「それは本当に効果があるのか?」「体験者に伝わるのか?」と返されかねません。この体験者と非体験者の差を埋めない限り、担当者はその点において苦労し続けることにもなりかねません。これは、何事においてもそうですね。昔で言えば、パソコンとか、CADとか。PCを使ったことのない人にPCの良さを説明するのは困難です。近年ではスケジューラーの使用、クラウドの利用についても同様のことがありました。3次元化の必要性もそうですね。基本、決裁権のある方は非体験者側なので、巨艦タイプの企業で舵を切るのは大変です。
・VR の体験価値を下げる8つの要因
① VR 外からのインフォメーションプロが作成したコンテンツは音楽が効果的で VR の世界に入り込みやすいですね。これは①の要因を逆手に、効果を挙げている例でしょう。そういえば、後輩君も津波シミュの結果に波の音を乗せて臨場感を上げたと言ってました。
②解像度の低さ
③フレームレートの低さ
④コンテンツのレスポンスの悪さ
⑤CG、映像のクオリティーの低さ
⑥体験前のオペレーションミス
⑦体験後の演出と事務的な対応
⑧VR酔い
⑤は InfraWorks の大きな問題点でしょう。Google Earth VR もクオリティーが高いわけではないのですが、広域を引いて見せているので粗さが目立ちません。
あと、ハードの問題もあります。
昨年末の週刊アスキー特別編集『2018パソコン自作特大号』では、Rift、VIVE、Dell Visor で要求されるハード(グラボとCPU)の組み合わせを検討されています。グラボはGTX 1060 以上と評価されていましたが(Oculus、htc の推奨も1060以上)、一般業務で使用しているノート PC に 1060 以上を積んでいる方はいらっしゃらないでしょう。プレゼン専用に容易する必要があります。
これらを読んで感じたのは、やはりできるだけプロにお願いすべき、ということ。当たり前ですが、知識の差、ノウハウの差、ハードの保有差も圧倒的です。(部署間の調整は簡単ですので、お金さえ用意すれば動いてくれるのですが)。
残念ながら、InfraWorks で作成できるチープな VR は「造りは粗雑かつ没入感も小さいが、紙・動画・模型よりは体感効果を得られる」といったところに位置せざるを得ないでしょう。
一方、このレベルでも「非体験者」には有効であると考えられます。当分はニーズもあるでしょうから、プロの考え方を参考にしつつ工夫して参りましょう。
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