3D PDF 等で3Dモデルが普及し始めても、お客様が取り扱いに慣れていらっしゃるとは限りません。
経験上、3Dモデルを納めても、マウスでは動かしづらそうにされています。おそらく、継続的には動画しか使われていないのではないでしょうか。
VR を利用すれば、操作のハードルは低くなるかも?と思ってはいたのですが、なかなか手を動かせずにいました。
先日、他部署の後輩君に聞いてみたところ、ビンゴ!
機種は Oculus Rift (型番書いていませんが、おそらくCV1)。Civil3D + InfraWorks でモデルを作り、地元説明用に利用したとのこと。
Using Oculus (CV1) with Autodesk InfraWorks
https://knowledge.autodesk.com/search-result/caas/simplecontent/content/using-oculus-cv1-autodesk-infraworks.html#mtc-spanish
すぐにPC(InfraWorks2018) + Oculus を持ってきて、過去のコンテンツを見せてくれました。
InfraWorks 側の制限で自由にモデル内を動けませんが、ストーリーボードで設定したルートに沿って移動は可能です。そのルート上では360度見渡せます(ヘッドトラッキング)。操作の困難さは完全にクリアーできています。これだとお客様の負担はないでしょう。
構造物ができた場合にどのような見え方になるか、というのも360度味わうことが可能になります。没入感とまではいかないのですが、動画のような固定的な視点に制限されないところが VR での利点でしょう。認識の共有という点で効果を発揮しそうです。
問題はクオリティ。前にも書きましたが、InfraWorks のモデルのクオリティーがかなり低い。手軽でお安く提供できるのですが、作ることの可能なモデルはチープ。
https://phreeqc.blogspot.jp/2017/04/vr.html
https://phreeqc.blogspot.jp/2014/09/infraworks-2015-4.html
過去に作成していた InfraWorks のモデルをいくつか取り込み、 Oculus で確認しました。広域を引いて見せるには良いと思います。やや早めに滑空するような見せ方だと、かなりの没入感を味わえます。落ちるような感覚も体験できます。
一方、地上に降りて付近を見渡すとなると、モデルの粗雑さ、チープさが目につきます。 没入感も、一般の VR コンテンツほど向上しません。
別の後輩君にも見てもらい感想を聞くと「PS4VRの方が良い」でした。当たり前です。PS4VR 世代にクラッシックゲームを見せているようなものです。
あと、大きなデータは動きがカクカクします。処理が追い付かないようです。GTX 1070 を積んだノート PC だったのですが、広域を見る場合や点群を用いたモデルなどでは動きが悪かったですね。作成時にはスムーズに動いても、VR では重くなる。今後、考えて作らないといけないですね。
ま、問題点はありますが、VR だとお客様側の操作性の問題を簡単にクリアーできることがわかりました。
3D モデル作成ソフトとして、InfraWorks は微妙な立ち位置なのですが、他のソフトではどうでしょうか?
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