Post-Collapse Evolution of a Rapid Landslide from Sequential Analysis with FE and SPH-Based Models
AI要約
研究対象・地形・地質
Sant’Andrea地すべりは北東イタリア(アルプスのPerarolo di Cadore)に位置し、ボイテ川の左岸に隣接している。崩壊時に河川を堰き止めて下流集落に影響を及ぼす可能性が高い区域。
旧地すべり区域を含む72,000m²の範囲。主な地層は、厚さ30mのデブリ(A/B/C層)と、その下部に石膏・硬石膏を主とする岩盤(D層)。土壌・地質調査や地表変位のモニタリング(RTS等)が継続的に行われている。FEM(有限要素法)解析
3D-FEM(Midas GTSNX)で現地地形・地質情報をもとにモデル化。地層・水理条件(降雨時の水位など)を詳細に考慮。
FEM解析では、剪断強度低減法(SRM: Strength Reduction Method)を使い、滑落面と不安定体積を評価。
乾燥状態・湿潤(雨後)状態でそれぞれ解析を実施し、「最悪ケース」の水理条件で土壌強度を低減した。不安定体積(Unstable Volume)の詳細
地表変位分布から「iso-displacement surface(等変位面)」を用いて安定領域と不安定領域を識別。「地表変位の最大値の10%」を閾値として不安定体積を定義。
滑落面・分布は地質・水文条件で大きく変化。乾燥時は深く広範囲、湿潤時は浅く面積が狭い傾向。乾燥時の方が多いが、実際には湿潤時の方が危険度が高い(安全率が下がり引き金となるため)。10%の根拠
・変位分布と実測データの適合性:モニタリングデータとモデル計算結果の分布が一致するように調整。
- 7.5%〜15%の範囲を候補とし、その中で安全側かつ現実的な値として10%を採用。
- 最大せん断ひずみゾーンと閾値により抽出された領域との整合性を確認し、閾値設定の妥当性を支持。
- 10%はより保守的(安全側)な設定であり、過小評価を防ぐ目的で選定。
SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)による伝播・堆積予測
上記FEMで得た不安定体積をSPHモデルに入力し、土砂流の伝播距離・堆積分布を解析。浅水方程式+Völlmyモデル(粘性・摩擦抵抗の両効果)を採用。特に湿潤時には流動性が高まり、土砂がボイテ川谷でダム状堆積(厚さ15-20m)となった。摩擦角の値(μ=0.45, 0.58)などの設定も安全側・リスク評価に寄与。感度解析の記載
「摩擦係数(μ)は0.36~0.62、摩擦角ϕとしては20度~32度の範囲で変化させて計算し、土砂の流下距離・堆積の広がりにどの程度影響するかを検証」。具体的には、摩擦角(ϕ)を20〜32度で7パターンに設定し、ξ=500ms^-2で各パターンをシミュレーション。
結果として、「runout distance(流下距離)は摩擦角の値に敏感に反応したが、乱流係数(ξ)の影響は小さかった。解析結果の詳細
乾燥時は不安定体積が多いが、流動性が低いため堆積量・範囲は限定的。湿潤時は不安定体積はやや少ないが、流動距離(runout)が長く、河川全体を埋める可能性がある。結論・意義
複数の水理条件下で不安定体積と安全率(FS)を評価。
湿潤時(大雨後)が最も危険度が高く、比較的小さい体積でも流動性増加により下流域のリスクが顕在化。SPHモデルの摩擦係数(μまたは摩擦角ϕ)は、土砂流動・停止位置・堆積形状に対して極めて高い感度を示し、「runout distance」に大きく影響する。
SSRMを利用して不安定領域を求め、SPHで流す2段階の手法です。2021年です。私はSPHのみで解けるように組みましたが、発表するとしても2027年。「摩擦係数(μまたは摩擦角ϕ)は、土砂流動・停止位置・堆積形状に対して極めて高い感度を示す」という結果も同じ。のんびり組んでいたら時代遅れになっちゃいました。
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