2025年8月10日日曜日

花崗岩の亀裂、鉱物、引張強度

鉱物分布を考慮したき裂発生・進展解析による圧裂引張試験時の花崗岩の破壊挙動評価 

AI要約

本研究は、花崗岩を対象に鉱物分布を考慮したき裂発生・進展解析(数値解析)により、圧裂引張試験時の破壊挙動を評価したものである。鉱物の分布や含有量が破壊の進展や亀裂生成にどのような影響を及ぼすかを、実験および有限要素法(FEM)によるシミュレーションを組み合わせて解析している。実験データと解析結果を比較し、鉱物分布の違いが破壊挙動に与える影響について議論している。

鉱物含有量・分布:
花崗岩は複数種の鉱物(主に石英、長石、黒雲母など)から構成される。解析に用いた試料は、鉱物分布をデータ化し、各鉱物相ごとに力学特性の違い(ヤング率、破壊強度など)を設定したメッシュモデルを作成している。
REVs(代表的体積要素)ごとに鉱物の割合・配置を反映した力学パラメータを設定し、現実の鉱物分布パターンをモデル化している。

鉱物分布と亀裂の発生・進展との関係:
亀裂(き裂)は、力学的弱部や鉱物境界、脆弱な鉱物が局所的に多く分布する領域から発生しやすい。解析モデルでも鉱物分布に応じて力学的性質が変化するため、亀裂は鉱物境界や低強度鉱物(黒雲母など)近傍から優先的に発生・進展する傾向が出ている。
応力場分布(FEM解析結果)からも、鉱物分布の不均一性が亀裂進展経路に大きく影響し、均質なモデルと比べて破壊開始点や亀裂経路が異なる現象が観測された。
圧裂引張試験の結果、亀裂が主に鉱物の境界や低強度鉱物を通過しやすかった一方で、石英や長石など高強度鉱物で一時的に亀裂の進展方向が変化する様子も見られた。
亀裂発生・進展の予測精度は鉱物の分布データの正確性や力学特性のパラメータ化に依存している。破壊強度や変形特性のばらつきも鉱物分布の違いに起因。

これもピース、かつ引っ張り(圧裂)状態です。亀裂は解析から追いかけているようです。どのように実問題へ発展させていくか、は先の文献と同じで難しいところです。

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