AI要約
GeoChemFoamは、OpenFOAMをベースとしたオープンソースのツールボックスであり、多相・多成分反応輸送現象を、実際の細孔構造やマイクロCT画像データ上で直接数値シミュレーションできるソルバーを特徴としている。Geochemical reactionは、流体バルクと固体表面における平衡反応を共に考慮し、流体力学計算はVolume-Of-Fluid(VOF)法、反応計算は米国地質調査所のPhreeqcを使用、統合している。
主な特徴と方法
- 流体流れ: VOF法による二相(例えば水とガスや油)の界面追跡。インターフェイスの移動やトリプルライン(固体・流体1・流体2の境界)の接触角もモデル化可。
- 物質輸送: Continuous Species Transfer (CST)法により、多成分の輸送と界面移動を高精度に解く。CST法は界面付近での人工的な物質移動を抑制し、物質拡散、対流、界面移動をシームレスに扱う。
- 化学反応: 反応はPhreeqcにより逐次的スプリッティング法(transports→reaction)で計算され、バルクおよび表面反応ともに平衡条件を満たす。
- モデルの検証: 1次元や2次元の単純な系で解析解と比較検証がなされ、さらに3D細孔内CO₂気泡の溶解・微細な砂岩ポア内のCaCl₂溶液注入など、複雑な実例にも適用している。
- アップスケーリング: 細孔スケールモデルの結果を、より大きなマクロスケール(Darcyスケール)反応輸送モデルへパラメータとしてフィードバック(界面での実効的移動係数や反応速度定数など)。
主な成果と結論
- 従来モデルの問題点(界面条件の粗雑な扱いによる人工的な物質移動や誤った反応)はCST法により大幅に改善。
- CO₂バブル溶解やCaCl₂/油システムなど、実在細孔空間での反応輸送を「直接」数値的に再現可能。
- 細孔スケールでの詳細シミュレーション結果を使い、マクロモデルの「線形転送モデル」や「混合誘起反応速度モデル」にパラメータ化する手法を提案・検証。
- 表面反応の場合は、単に平衡速度を修正するだけでなく、表面電荷の補正(例:0.95倍)などが精度向上に有効であった。
- 全ソースコード・データ等は公開されている。
エアを含む流れの計算が得意そうです。porousMedia4Foamとは異なりハイブリッドではないので、微細な構造に特化した計算に向いているのでしょうか。CT画像をシミュレーションに流用できるのはユニークなアプローチです。
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