2019年7月11日木曜日

物理探査

先週、物理探査学会の講習会に参加しました。

若い方を対象にしているのかな?と思いながらの参加でしたが、意外とオジ(イ)サマも多く来られていました。
内容は基礎的なことから最新の内容まで。参加するまではもったいないかな?とも考えていましたが、講義についていけないところもあり、個人的には充実した内容の講習会でした。

全体としては、取得データ数の増大、3次元解析の充実が印象に残りました。データの大量取得、大量処理が可能となっている現在、いつまでも2次元にとどまる必要はないのでしょう。3次元解析、当たり前にできると言えるようになりたいものです。

また、処理能力の向上に関しても知らないことが多くありました。多重反射をある程度除去できるようになっているとか、重力探査でソースの走向傾斜を推定できるようになっているとか(これ、ほぼ理解できるようになるまで、3日ほど論文を読み返しました)。

年を取ると「知っている」と勘違いすることが多くなります。気を付けてはいるのですが、なかなか本当に「知らない」ことを自覚するに至りません。今回は良い機会でした。
調べて身につけましょう。

以下、個人的な備忘録です。要チェック!
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・レーダと電磁探査(ハンドブック図9.1)
 ・マクスウェル方程式、タンデルタ

・空中電磁探査
 ・逆解析で深度決定。
 ・表皮深度を使う簡易法では、誤差が5倍程度。

・電気探査
 ・4端子法により接地抵抗をオミット。

・SAR
 ・運が良ければ2時間ほどで取得可。
 ・品質証明が肝要。

・微動アレイ探査
・SPAC係数
 1.分子:クロススペクトルS12
 2.分母:パワスペクトルS11
 3.ρ12=real[S12/(√S11√S22)]
 4.ρ12aveとρ13ave、ρ14aveの算術平均を出す

・位相速度の求め方
 ・スパック係数と位相速度を、第一種0次のベッセル関数J0を介して関係づける。
 ・J0:アレーサイズから高周波数が決まる。低周波数側は急激に落ち始めるところ。

DETERMINATION OF SOIL SHEAR MODULE AT DEPTHS BY IN-SITU VIBRATORY TECHNIQUES, ARMY ENGINEER WATERWAYS EXPERIMENT STATION VICKSBURG MISS

・重力探査
・半自動解釈手法
  • 固有値・固有ベクトルを用いた解析
    ・産総研データ
     →フーリエ変換
     →積分→微分→Gz、Gx,Gyがそろう
     →半自動解釈で断層傾斜角
  • 高密度体(基盤岩)の方向に重力偏差テンソルの最大固有ベクトルが向くことを利用し、断層 傾斜角を推定
  • 日本でも、地熱地域を中心に、重力偏差探査(重力ポテンシャルの3次元空間微分)が実施されてきている [空中探査]
  • インバージョンよりも短時間で重力異常や磁気異常の異常源を推定する半自動解釈手法は、広範囲の大雑把な構造を知る解析に向いている
  • JOGMECのHPから申請。データ取得。

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