2019年7月20日土曜日

地下水モデル その1

先月発売になった「地下水モデル」の気になる箇所を、約1か月かけてコツコツ読んでいました。

地下水モデル―実践的シミュレーションの基礎― 第2版
https://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320047365

和訳初版が1994年ですので、25年振りの改稿です。実際は2015年版の和訳ですので、既に4年前の情報になっています。が、学ぶべきことは多くありました。

第1版との大きな違いは、「キャリブレーション」と「不確実性評価」。この2点が新たに追加されています。後者は私にとってピンポイントで不足、必要に迫られていた内容です。また、前者も十分とは言えません。
実務的には PEST の使用が前提でしょう。PEST は9年前に知り、便利なツールだと感じていましたが、それっきり。時代が進み、何とか実施しないといけないレベルまできていることは、はっきり自覚できました。

以下、1章の備忘録です。
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1.2 モデルとは
・物理モデル:タンク、カラム
・数理モデル
 ・データ駆動型:ブラックボックス、ニューラルネット
 ・プロセス型:確率論的モデル、決定論的モデル

1.3 モデルの目的
・不確実性が必ず伴うことを強調するため、「予測」よりも「予報」という用語を好んで用いる。
・気象「予報」は確率(例えば、降水確率)によって記述される。

1.4 モデルの限界
・地下水モデルは現実の単純化→近似に制約を受ける。
・実際の複雑な自然を表現仕切ることのできるモデルは存在しない。
・不確実性を評価し、報告しなければならない。

1.5 モデルのバイアス
・依頼主から金銭的授受を受けているモデル作成者が中立を保ちバイアスから逃げられるのか?
・中立性を保ち、プロとしての信頼性を維持することが重要。

1.7 よくあるモデリングの誤り
・プロジェクトの半分の時間と予算をキャリブレーションに当てることを推奨する。
・不確実性解析の実施→予想より長い時間がかかる。モデリングの初期段階に立ち返る必要あり。
・モデル報告に十分な時間を取る。読むに耐え得る包括的な報告書を作成→再検証に必要。

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