2015年3月23日月曜日

有効応力法と全応力法 その4

「河川堤防構造検討の手引き」2012 では一般全応力法が採用されています。
http://www.jice.or.jp/siryo/t1/201202090.html

3年前に改訂されたのですが、以前は有効応力法か全応力法かの記載はありませんでした。というか、全応力法前提で書かれていましたので、砂質土はCU試験となっていました。読めば分かる仕様です。
問題はため池の場合と逆で、基礎地盤などに高透水性材料があった場合です。CUでなく、CD試験が必要になります。

全応力法であることを知ってか知らずか、「砂質土でなぜCUなのだ!CDだろ!」「中間土はCUBが良い!」「砂はφ評価」という技術者が多かったように思います。中間土のCUB、φ'評価は全応力法ではダメですが、排水材料のCDは必要でした。これを受けてか、3年前の改訂で、砂質土(排水材料)でもCD,CUBが使用できるようになりました。一般全応力法によることも明記されています。(低拘束圧による試験実施も記載されました。)

どの程度の技術者が、調査計画やサンプリング後の試験提案で、基準に対応できているのかわかりません。が、基準自体はより親切かつ具体的になっていますので、対応できないのは技術者側に問題があるということになります。気を付けましょう。

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