2015年3月6日金曜日

軟岩・硬岩の区分

最近、軟岩・硬岩の区分について2現場から問い合わせがありました。

いずれも全く別の現場だったのですが、内容は共通。「今、現場で掘削を行っているが、その岩が軟岩か硬岩か知りたい」とのこと。
両者とも施主側からの問い合わせだったのですが、直接のお客様ではなかったので、簡単なアドバイスで終わりました。

岩判定の場合、必要に応じてシュミットハンマーと弾性波測定の2種を実施します(トンネルを除く)。実際は、ある程度経験上の判断があって、それに合うかどうかといった確認の意味でシュミットをたたくことの方が多いようですね。
こういった分野でも技術の伝承?がうまくなされていないのでしょう(と言う私も、なされていない)。

基本は、国交省さんや電力さんの分類に従えばよいのですが、文章だけではなかなかイメージ・判断できないでしょうね。
岩をたたいて直感的に「軟らかい=軟岩」と判断する技術者の方が、「10~20MN/m2以下=軟岩」と思う技術者より圧倒的に多いと思います。「これは軟岩」「これは中硬岩」などと、物をたたきながら教えられてきましたので、そういった感覚が身についているのだと思います。経験工学ですので。

そういえば以前、文章を整理しましたね。原文よりはわかりやすくなったと思われます。
http://phreeqc.blogspot.jp/2014/06/2.html
イメージとしては、新第三紀の堆積岩であれば多くが軟岩、他は風化していれば軟岩、新鮮でも亀裂が多ければ軟岩、少なければ(30~50cm間隔)中硬岩といった区分でしょうか?
でもこれ、岩石名が身についているのが前提ですよね。施工屋さんは岩種が分からなくても、岩の硬軟や掘削の難易で判断されるのでしょう(まさに経験工学です)。が、掘削しない、岩種もわからない方にとっては「数値で示してほしい」といったロジックに陥るのかもしれません。

今後、インフラ新設が減るにつれ、逆に上記のような問い合わせが増えるかもしれません。


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