2015年3月20日金曜日

有効応力法と全応力法 その2

先の2つ目の文献では、有効応力法も全応力法も、正しく計算すれば同じ安全率が得られるという計算例が載っています。
この文献では一般全応力法に目が行きがちですが、有効応力法の計算例も共に載っている文献としてレアですね。
http://ci.nii.ac.jp/lognavi?name=nels&lang=jp&type=pdf&id=ART0005447927

ただ、過剰間隙水圧usの計算箇所だけ詳しく書かれていません。簡単すぎて過程を省かれたのでしょうか?
とりあえず、表5(2)のusの部分だけ、計算結果を追ってみました。上に計算式を付けています。あっているでしょうか?

c' φ' ccu φcu
kN/m2 kN/m2
10 33 195 16.2
σ0=σ-u τf=ccu+σ0tanφcu σ'=σ0-us
(=(τf-c')/tanφ')
us=σ0-σ' Us=usl
m kN/m2 kN/m2 kN/m2 kN/m2 kN/m
4.6 7 197.0 288.0 -281 -1293
2 23 201.7 295.2 -272 -544
1.9 25 202.3 296.1 -271 -515
4.4 26 202.6 296.5 -271 -1190

c' φ' ccu φcu
kN/m2 kN/m2
10 33 160 9.6

σ0=σ-u τf=ccu+σ0tanφcu σ'=σ0-us
(=(τf-c')/tanφ')
us=σ0-σ' Us=usl
m kN/m2 kN/m2 kN/m2 kN/m2 kN/m
10.7 187 191.6 279.7 -93 -992
10.2 206 194.8 284.6 -79 -802
5 200 193.8 283.1 -83 -415
5 185 191.3 279.2 -94 -471
10.2 141 183.8 267.7 -127 -1292
8 97 176.4 256.2 -159 -1274


EXCELで計算したのですが、round 関数を使用していませんので端数は合いません。が、ほぼ同じ結果です。この計算で良いのでしょう(1箇所だけ大きく違いますが文献のミスでしょうか?)。
CUBの間隙水圧が、せん断面で発生している水圧かどうかは不明です。が、「わからないから無視する」よりは、使用した方が正解に近づくということでしょう。

続きは後日。

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