2014年4月23日水曜日

掘削開放率

トンネルの掘削を2次元で計算する場合、掘削開放率が用いられます。

トンネル・ライブラリー24号に、その話も書かれていました。要点をまとめると、以下のようなことでしょう。
  • 3次元の地山特性曲線を2次元平面ひずみ場で応力解法率として厳密に表現することは困難。そのため、着目点(先行変位か最終変位か、地表面沈下か天端沈下か)に応じて応力解法率を設定する必要あり。
  • 3次元に一致する結果が得られる応力解法率は、掘削工程や物性値、土被りなど様々な影響を受ける。そのため、二次元解析は「目安」を得る手段であることに留意する必要あり。
このような細かい設定を考えるくらいなら、素直に3次元でモデル化する方が初心者向けだと思います。p184にも書かれていますが、3次元解析によって現象を理解できる経験・能力を得ることが必要でしょう。そうすることで、2次元モデルとして解析・評価する感覚が見につくのだと思います。この分野も、経験が物を言う世界なのです。

ところで、「カイホウ」という漢字は、「解放」「開放」のどちらが正しいのでしょうか?
応力なら解放率でしょうし、掘削なら開放率で良いと思いますが、どうなのでしょうね?




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