2013年12月1日日曜日

浸透流計算が収束しない その2

また、後輩からヘルプ。Dtransu で初期定常が収束しないとのこと。
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/08/blog-post_25.html

改良済みの UNSAF なら回るのに、Dtransu だと回らないそうです。地下水や雨がオーバーフローした時の取り扱い方が違うのでしょうね。
Dtransu は、降雨浸透境界に降雨があり、さらに正の水圧がかかると P=0 の水頭固定となります。私は UNSAF を使用しませんので、どのように改良されたか知りません。知る必要がありますね。

原因としては境界条件の張り方や透水係数のオーダーなどいくつかあったのですが、やはり根本は不飽和特性。
これを簡易に回避している資料が、原子力安全基盤機構さんより公開されています。
http://www.jnes.go.jp/content/000117846.pdf
なお不飽和特性に関しては、収束性の観点より飽和度の低い領域では比透水係数の最小値の最小値を0.2として設定して補正を行った(図3.8は補正を行う前のものである)。
なお、AC-UNSAF3DにおいてはDtransu・3D・ELとほぼ同様な結果が得られた。
3D-SEEP及びTOUGH2においては,上述の通り適切な涵養量を設定できずDtransu・3D・EL等にて設定した降雨強度をそのまま使用したため、地表において飽和となった領域に対しても設定した降雨強度を無理やり押し込むと言った計算になってしまい水頭が異常に高い結果となってしまった。特にTOUGH2においては、収束性をよくするための不飽和特性曲線に対する補正が行えず、今回設定した収束条件を満たすまで解を収束させることが出来なかった。
広域解析では比透水係数の最小値を0.2とした補正を施したが、小域は山岳部が存在しないことから負のサクション圧が大きくなることはないと考えられること、メッシュ分割が細かいため解析が収束しやすいこと等を考慮し、小域解析では比透水係数の最小値を0.01に補正した不飽和特性曲線を使用した(図3.9は補正を行う前のものである)。

うーん、0.2は大きいですね。
解決したといえるのかわかりませんが、ま、悩んでいるのは私たちだけではないということです。

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