といっても、崩壊の発生は数年前であり、対策は進んでいます。
今回は崩壊面の位置と状況を把握することがメインでした。LPだけでも読めるのですが、やはり、現場を見ると情報量・解釈のしやすさが違います。
7か所ほど回ったのですが、どこも一様ではありませんでした。流れ盤である箇所、受け盤である箇所、1回で落ちている箇所、2回以上の箇所、砂岩主体の箇所、頁岩が多い箇所、岩盤崩壊がメインの箇所、表層の土砂崩壊も多く含まれている箇所、天然ダムの有無など様々です。
ただ、共通しているのが地形。
山の形状は隆起量の大きい地域と似ていましたので、ここもそうなんだろうなあと想像しながら歩いていました。
帰ってから調べてみると、やはりそのようでした。隆起量の大きな地域は、まさに今、山が高くなろうとしていると同時に、不安定になった箇所は削られ険しくなっている地域と言えます。
国交省さんの発表資料でも、深層崩壊と隆起量の関係をまとめられていました。
平成24年度 国土技術政策総合研究所講演会「深層崩壊~その実態と対応~」
http://www.nilim.go.jp/lab/bbg/kouenkai/kouenkai2012/pdf/121204_6.pdf
「深層崩壊」という用語はよく使用されていますが、いまだにその定義はあいまいなようです。崩壊土砂量で定義していることもあるようです。砂防学会によれば「山地および丘陵地の斜面の一部が表土層(風化の進んだ層)のみならずその下の基盤を含んで崩壊する現象」だそうです。
http://www.jsece.or.jp/news/2012/teigen20120402.pdf
いずれも、規模の大きな崩壊や地すべりを指すことが多いようです。
移動中に、車道からとった写真です。三角形のところに,山中の天然ダムが見えます。大きいですよね。
0 件のコメント:
コメントを投稿