2013年11月23日土曜日

河川の流れの基礎方程式

LSFLOW は連続の式(質量保存則)と運動方程式(ナビエ・ストークス)を利用しています。

その詳細は非公開と聞いていたのですが、土研資料にはソースまで載っていますし、砂防学会「地震砂防」という本に、支配方程式の展開や離散化の方法も載っていました。砂防分野では有名なのでしょう。

式の展開を初めて見たときは、独特な定式化だと感じていました。特に、クーロン則などを適用している外力の箇所。解釈は結構、自由なんですね。ま、再現できれば良いわけです。
また、地すべりの運動では鉛直方向の流速が水平方向に比べて無視できるという仮定のもと、式の簡略化が行われています。これを見たときは独特だなあと感じつつ、昔のことですから、計算容量を小さくしたかったのだろうなあ、程度に考えていました。

ところが先日、河村哲也「河川のシミュレーション!」という本を読んでいて、同じような定式化を見ました。河川の流れの基礎方程式というそうです。「鉛直方向は無視」という簡略化は河川砂防分野では常識なんでしょう(私が知らなかっただけのようです)。こういう考え方が河川砂防分野のベースにあったからこそ、LSFLOW も、あのような定式化をしていたのでしょうね。もっといろいろ学ばないといけません。

LSFLOW も学位論文等で FVM に改良されています。LSFLOW3、LSV と呼ばれているコードがそれに該当するのようです。
いずれにしても、inputファイルの作成~計算~可視化(MVS)までの実装は完了しましたので、あとは崩壊前の地形の調整を含めたパラスタのみです。地形の調整は時間がかかるでしょうね。
http://phreeqc.blogspot.jp/2013/10/blog-post_9060.html
もう少し考えないといけません。





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