2013年10月14日月曜日

微分形と積分形 その2

図書館で流体力学の本をいくつか借りてきました。

今回、役に立ったのは以下の本です。

松本洋一郎監修・山口浩樹著「道具としての流体力学」


基本的な式の展開が丁寧に掲載されています。どちらかというと、専門書というよりは一般向けかもしれません。そのため、全体的にやや物足りない感はありましたが、知識の欠落していた部分は簡単に補うことがでいました。

特に、積分形の併記が良かったですね。
質量保存則や運動量保存則より PDE を導く際、私は今まで微小領域の収支より展開する形しか知りませんでした。この本では、積分形も併記されており、2つの方法があることを知りました。これはラッキーでしたね。最近読んでいた論文が、この積分形の展開を使用していたのですが、なぜこのような数学的な展開をするのだろうと思っていたのです。これも一般的なんですね。基礎が抜けているというのは、恐ろしいことです。
微分形は微小領域(直方体)の収支から、テーラー展開経由で PDE を構成して行くのに対し、積分形は直方体にこだわらない領域の質量や運動量を体積分や面積分を使って表現し、展開して行きます(最終的には微分形で同じ式にできます)。微分形・積分形というのは、単純に式の形だけでなく、このような2種の展開の前提をも指すのかもしれません。


ナビエ-ストークスの解釈も問題ないようでした。導出も簡単です。

これで、ようやくスタートラインに立てました。

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