長谷川ほか「ヘリコプターを用いた空中物理探査データの再解析」
http://jolissrch-inter.tokai-sc.jaea.go.jp/search/servlet/search?5042189
ここからたどり着いたのが、こちら。
B. Siemon (2001) Improved and new resistivity-depth profiles for helicopter electromagnetic data
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0926985100000409
あるモデルでは表皮深さの1/2を深度として利用する手法がよくあいました、といったような内容です(あわないモデルもあるようです)。あう、あわないといっても、机上の話です。現地で確認しました、電気検層と対比しました、といったような内容ではなく、説得力を得られません。
1/2の理由はさらに先があり、その文献を取り寄せても、さらにまだ先がありました。ただ、この文献ではあわせこみパラメータとも取れる内容でしたので、深追いはしていません。
空中電磁探査での見かけ比抵抗等の求め方を詳しく知らなかったのですが、複数の方法があるようです。そのうち、表皮深さを用いた方法は Siemon による以下の2通りがメジャーなようでした。それ以外にも、√2で割る方法がありました。
1-1. R,Q→Da→da→Zsim
A = √(R^2+Q^2)
γ = s/h
A'^(1/3)=A^(1/3)/γ
Da = s(A'/A)^(1/3)
Zsim = da + p/2
s: sensor horizontal distance
h: sensor height
p: skin depth
1-2. h,p→ρsim
2-1. calculating phase ratioε
ε=|Q/R|
R (real) ppm
Q (quadrant) ppm
2-2. log(ε)→log(A'^(1/3))→Da→da→Zsim
2-3. log(ε)→log(δ)→ρsim
R,Q,h を 測定し、ρsim と Zsim を求める際に p (と係数)をパラメータとして導入しているように見えます。たとえ1/2や表皮深さの導入に理論的背景があったとしても、測定対象と整合しなければ他の方法を選択できるというのは、理論がまだ確立されていない、推定するのは難しいということなのでしょう。
それに、以前にも書き残していますが、実際に磁場が到達しているのかどうかは確認しないとわかりません。また、1つ目の文献のように、得られた信号がノイズレベル以下になっていないかどうかもチェックが必要でしょう。
それに、以前にも書き残していますが、実際に磁場が到達しているのかどうかは確認しないとわかりません。また、1つ目の文献のように、得られた信号がノイズレベル以下になっていないかどうかもチェックが必要でしょう。
そうなると、現段階では電気検層など他の手法と空中電磁探査結果の対比、その補正が必須となります(物理探査ですので、当然なのですが)。見た目の綺麗な断面図に惑わされがちですが、別の物性値と対比がなされているか、推定式の妥当性は確認されているか?といったステップを踏まないといけないのでしょう。
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