2017年1月2日月曜日

ミス流出リスクへの対応

先月の29日に以下のような文言で始まるメールが、例の部長様からやって来ました。

「本年もよろしくお願いします。」

最初は何のことかわかりませんでしたが、ちょっとして気付きました。ああ、メールを読むのが年明けと思っていらっしゃるのね、と。ほとんどの方は瞬間に PC や手元のデバイスに届いてしまったと思いますが。


本題は「ミス防止」のようでした。
どこかの部署で書類記載にミスがあり、他部署も巻き込んだ問題に発展したようです。
が、まず、部長様の文章ではどのようなミスなのか具体的な内容が伝わってきません。もともと、誤字・脱字が多く、文字間に無意味な空白の多い読みにくいメールだったので推測しながら読むことが多かったのですが、最近、本当に推測も理解もできない文章になってきています。ちょっと心配です。


ま、リスク対応とすれば、以下のように切り分けて考えれば十分でしょう。

1.ミスを作らない
2.作ったミスを見逃さない
3.フレームワークの改善


1.ミスを作らない

記載間違いであれば、人が記載しないようにしてしまえば良いわけです。製造業でいうと、製品安全とか、フールプルーフの視点での対策です。

例えば、グループウェア内に入力済みの情報は、文書に記載済みとなって書類が発行されるようなシステムにしてしまえばOKです。


2.作ったミスを見逃さない

これは、根が深い問題でしょうね。
通常、書類の決済や確認は、executives 5人くらいで行います。ヒューマンエラー対策も含まれています。が、全く機能していません。

なぜか?

簡単です。
誰も細かいところは見ていませんし、それが原因で大きな問題に至っていませんし(バイアス)、たとえ問題になっても個人で責任を取らなくてよいからでしょう。

対策は簡単で、権限と責任を明確化することです。
本当に必要な方に絞って責任と権限を与える。当然、ミスを見逃せば責任を取らされる。人事考課と連動したり、大きな問題に繋がれば減給を伴う降格であったり。
責任を取れる人は昇格や給与面での優遇を受ける、責任を取りたくない人は自ら降格を願い出る、そういった実力主義への移行です。

ただこれだけのことですが、実行するのは難しいようですね。基本、成果主義でなく年功序列の事なかれ主義ですので、そのデメリットの側面が出てしまったと言えるでしょう。ある程度のミスは許容する深層心理があるのかもしれません。


3.フレームワークの改善

これは、1.2.と関連しますが、現状のフレームワークを作成した方々にも責任があります。フレームワークの改善を PDCA サイクルの一環と言ってしまえばそれまでですが、簡単に考えられる1の様な対策を怠るのは、マネジメントとして稚拙。ミスを見逃した責任者と同様に、ある程度の責任を取るべきでしょうね。


1.3.の対策を講じなかった言い訳とすれば、「お金がかかる」といったところでしょうか。品質第一が、コスト第一にすり替わる瞬間です。
あるいは、大事に至らないのでリスクを保有しておいても良いといった判断だったのかもしれません。この場合、結果として問題になったわけですから、リスク特定に抜けがあったと言わざるをえないでしょう。

ま、メールの文章がよくわからないので、回答できない方が多くいらっしゃると思います。そもそも、管理職が聞いて回る様なレベル・内容でもないと思いますので、私もしばらくは様子を見ましょう。



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