2011年9月5日月曜日

Dtransu の濃度設定

G-TRAN/3D for Dtransu を使用している方から、話がありました。
「前施工ステップの解析結果を初期値とし、次ステップの解析を行うと、なぜか計算初期の濃度が異常に低くなる。」といった内容です。

これ、有効桁数の問題でしょう。以前から、気にしていました。

G-TRAN で初期の濃度を設定すると、NODES ラベルの CNC 項目に値が入力されます。そこでは8カラム使えますので、小数表示であれば±0.00001のように小数点以下5桁まで反映できます(マイナスのカラムは本来不要ですが、G-TRAN では1カラム分取っているようです)。しかし、初期濃度がそれ以下、例えば1×10^-6ではどうなるでしょう?
G-TRAN は濃度0で吐き出します。そのため、施工ステップ毎に解析ファイルを作っていくと、そこで不連続な濃度分布ができてしまいます。

では、薄い濃度を扱えないのか?というと、そうではありません。Dtransu 付属の mkcinit.f を使用し、指数表示のテキストにすれば良いのです。それをG-TRANから他ソルバー出力で吐き出した input ファイルにコピペすれば終わりです(ただし、こちらも完璧ではありません)。

計算には input, output ファイルの桁数以外にも、濃度やソルバー自体の収束判定値が関係しますので、バランスを考える必要があります。特に濃いものから薄いものまで、幅広い濃度分布を有するモデルを扱う場合には、留意すべき点でしょう。

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