2011年9月20日火曜日

一軸圧縮試験と三軸圧縮試験

設計者から、なぜ港湾ではUUではなく一軸なのか?という質問がありました。

こういった素朴な疑問、随分前に自身も通過したはずですが、すっかり記憶の隅、というか気にすることがなくなっています。一瞬、そんな自分を認識し、そんな自分が面白いと思いながら、頭がマニュアル化しているなあと反省しつつ、3つ回答しました。

・一軸+簡易CUの評価手法がある。
・適度な乱れを含む必要がある。(上と重複しますが)
・安い = 同じお金でたくさんできる。

港湾空港技術研究所HPでは、同様の解説がされています。基準書にもよく出てくる話です。

ただ、全て一軸と言うわけにはいきません。砂分が多い場合にはUUの方が良いと思います。それで得られた強度を補正して設計に使用する方法もあります。表層の柔らかい粘土であれば、現位置試験の方が良いかも知れません。


また、つい最近、後輩から三軸CU、CUB、CDは試験前に圧密するが、圧密の必要性は何?といった質問も受けました。これもとっさに面白いなあと思いながら回答しましたが、こちらはちょっと、後輩の勉強不足と言った感がありますね。
土質力学の基礎的範囲ですが、土質試験、せん断強度、せん断定抵抗角、透水性、現位置での深度方向の強度増加、φ換算時のN値の拘束圧補正など、試験、理論、現場のリンクができていれば(点が線でつながっていれば)、自ずと理解できるはずです。頑張りましょう。


マニュアルに従って淡々と作業することなく、土をみて、計算方法を考えて、技術者が何をすべきかいつも判断しないといけませんね。

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