次は Nays2D+ Ver1.0.8。
こちらは iRIC Ver.3 から登場とのこと。平面2次元の計算にて疑似的な3次元(鉛直方向)の流速まで表現できるそうです。が、興味があったのは濃度の移流拡散機能。河川の流れに物質を乗せて運んでくれます。
拡散係数は渦動粘性係数に乗じる値となっています。Nays2D+に説明はありませんが、UTT で以下の解説があります。
K=aν+b (ν:渦動粘性係数)
https://i-ric.org/yasu/UTT_JP/02_Overview.html
ガウス分布ベクトル L に乗じて適度に散らす効果をあたえているようですが、この方法は知りませんでした。河川分野ではよく使われているのでしょうか?負荷の小さい計算で濃度をあわせ込めるのであれば、お手軽です。
で、計算。
適当な河川を選んで 5mLP をインポート。今回は計算条件を設定して不等流計算を行い、定常になってから物質を流します。流し始める位置は土石流同様にポリゴンで指定。簡単です。
最上流から500秒間、1%濃度の溶質を流した結果です。
背景は国土地理院の色別標高図を表示しています。
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html#relief
お手軽ですね。
調べてみると、TELEMAC の ポスト処理としてBlueKenue にも似たような機能が搭載されていました(こちらは sediment transport)。案外、広く使われているのかもしれません。
現段階では境界条件として時系列の濃度変化までは設定できないようですし、吸着も扱えません。が、そのうち実装されるでしょう。コチラも気長に待ちましょう。
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