2次元の不等流・不定流計算がどのように導出・実装されているのか調べてみました。
数冊の図書を読んでみましたが、どれも似たような内容でした。そいえばLSFLOW も同じような導出だったなあと思い出しました。LSFLOW のパラメータを工夫すれば地表流の2次元平面の計算ができそうですが、汎用的ではないですね。
そんなことを考えながら新たな図書を読み始めると、惹かれる近似を見かけました。
Diffusion wave (拡散波)近似
関根正人「移動床流れの水理学」p16-19
kinematic wave とあわせて示されています。いずれも扱いやすそうな、より単純な式に変更されています。
忘れていましたが、GSFLOW は kinematic wave 近似を使用しています。地形勾配と逆方向への流れ(バックウォーター)はダメというのが導出を見ると納得です。
最近教えてもらった PRI-model は Diffusion wave 近似でした。地形勾配でなく水位(標高)勾配を使っています。これだと、バックウォーターも計算できそうですが、地形と逆勾配になる地点で引っ掛からないのでしょうか?なぜ'拡散波'と呼ぶのでしょう?知らないことばかりなのですがこの分野では常識なのでしょうか。
いずれの近似も単純なので計算は速いでしょう。タイムステップが全く異なる地下水との連成に使われているというのは納得です。
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