アンカーに問題の生じた現場では、リフトオフ試験が実施されました。
個人的にこの試験の経験は浅く、実際に手を動かしたことはありません。以前に見せて頂いたのもずいぶん昔。
その後、資料でよく見ていましたが、実際見てみると手軽になったのが実感できました。
リフトオフ試験の概要は地盤工学会「グラウンドアンカー設計・施工基準、同解説」に示されています。残存引っ張り力、リフトオフ後の勾配をつかって健全度を評価します。その評価基準は土研の維持管理マニュアルからの引用です。が、閾値の根拠は不明。1.1 や 0.8 の根拠は何でしょうか?
先輩に聞いたところ、いくつかの見解を得ました。が、マニュアルに明記されていない以上、推定の域を出ません。
数値計算で応力ー変位の再現はできるでしょう。が、勾配が理論値より寝てれば塑性部分が含まれているということでしょうから、ダメなものにお金をかけて分析する理由はないということかもしれません。ま、そこから周面摩擦を見直すということになれば別でしょうが。
いずれにしても、点検結果に対する対応はこれからが本番です。どのような流れになるか注目しておきましょう。
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