2018年2月11日日曜日

空洞を有する石灰岩の基礎

琉球石灰岩のコアは砂礫状になりやすく、空隙の多いイメージがあります。

硬質・軟質・空隙が混在しており、基礎の支持層として評価する場合は難しい場合が多いようですね。
そのような岩なのですが、調査を密に実施したり、杭の載荷試験を実施したりして評価を試みる努力をされているようです。採用されていませんが、ケーソンを検討に入れられた例も発表されています。

琉球石灰岩を支持層とする港湾構造物基礎の設計・施工技術について
琉球石灰岩層を支持層とする構造物の検討について
http://www.dc.ogb.go.jp/Kyoku/kengyo/kokudo_kenkyukai/20170626_sougou/pdf/ronbun/19_nahakouwan_morita.pdf

山口県のカルスト台地でも、空洞を有する石灰岩の基礎について検討されています。
コチラの石灰岩は琉球石灰岩に比べると塊状で硬いイメージがあります。ただ、空洞はあるでしょうね。
以下の発表では、横に連続する空洞ではなく、縦亀裂が発達という見解をもって、杭施工時にコンクリートを流し込んで対応されたようです。

空洞が内在する石灰岩を杭基礎の支持地盤とした場合の調査事例
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_10443721_po_ART0005425863.pdf?contentNo=1&alternativeNo=
空洞を有する地盤を支持層とする橋梁基礎の検討
https://www.web-gis.jp/e-Forum/2006/034.pdf

どちらも、事前調査が重要となっています。
妥協せずに深部まで確認しておくことがシンプルかつ唯一の解決法で、後々重要となります。
調査・施工側だけでなく、施主側も終わりが見えず嫌になるかもしれません。が、そこは我慢して、妥協しないようにしなければなりません。


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