2017年8月13日日曜日

OpenGeoSys

OpenGeoSys Tutorial
Computational Hydrology III: OGS-PHREEQC Coupled Reactive Transport Modeling
Authors: Jang, E., Boog, J., He, W., Kalbacher, Th.

上記図書の発売案内が引っ掛かりました。
熱-水-応力-化学連成のできるソフトです。が、他のソフトより GUI が弱いため使用していませんでした。PHREEQC と連成できるようになったなら試してみたくなります。どのような例題が載っているのか気になりますね。

OpenGeoSys の最新版を確認がてら、手元にあった1巻を読み直してみました。
ジオメトリに利用しやすいのは shp ですね。境界やボーリング位置をラインやポイントとして読み込み、それらから2Dメッシュを作る流れ。メッシュができたら、それに複数の層を追加し asc 等で高さを与え、さらにメッシングします(メッシャーはGmsh)。
ここまではGUIで対応できます。が、残りの属性を設定するのはエディタ。やはり、実務では不利ですね。ま、メッシング~計算~ポストまで open source で対応できるのは喜ばしいことです。日本の研究者も頑張ってほしい。

基本的には他のソフトと同じで、各層毎に高さを用意しておけば成層構造のモデル作成は容易。が、全域にわたって高さを持たせないといけないタイプだと、レンズや断層などの表現が困難になります(今回は用意した asc を認識しなかったので確認できませんでした)。サーフェスの LandXMLがあるので、それを2Dメッシュとして読み込む機能を標準化してくれれば良いのですが、案外、この形式を扱えるソフトは少ないですね。USGS の DEM とか ArcGIS のshp や asc 等はよく見かけますので、海外のデファクトスタンダードに近いのでしょう。


見逃していた情報もありました。
appendix に地表流との連成の話が載っていました。これは MODFLOW とは異なり、stream 以外の領域も考慮するようです。MATLAB ベースの J2000 というツールを使うようですが詳細は不明。早速、作者にコンタクトをとってみました。楽しみですね。

不飽和輸送も扱えるのであれば、PHASTより多機能。モデル作成に労力は必要ですが、試してみたいところです。



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