2016年9月16日金曜日

ICDD と ICSD

会社の XRD が新しくなりました。

MiniFlex 600、リガクさんの分析器です。先日よりそれを触っていたのですが、コンパクトかつ便利になりましたね。
機能面は大きく変わっていないのですが、usability が向上しています。 電源投入後、前回までの使用頻度を選択するだけで、それに応じた電流電圧値と時間を選んで立ち上げてくれるのはありがたいです。ヒューマンエラーに対しフールプルーフでの対応も進んでいます。
当然、制御は Windows からですので、操作に至るまでの余計な知識は必要ありません。(PC-98は、倉庫にて眠りにつきました)。

今日、一通りの測定が終わり、分析ソフト PDXL で定性に入ったのですが、ココで違和感。自動検索で表示される鉱物名が何か雑。
残ったピークから手動で検索しようと思いましたが、3強線から検索できない仕様でした。しかも、「magnetite」で検索できても、「magne」など省略キーワードで検索できません。
お手上げでしたのでメーカーに問い合わせることに。

話を進めていると、使用しているデータベースの違いで、省略キーワードでの検索可否のあることがわかりました。今回、購入担当者が選択していたのが「ICSD」。価格が安いので選択されたのでしょうが、こちらは省略したキーワードでの検索に対応していませんでいした。メーカは「ICDD」を使用されていましたが、こちらは検索可能でした。データベースの違いというよりはソフトの設計ミスで、容易に修正できるような気がしたのですが、ま、仕方ありません。


今まで、研究職はデータベースファイルを「PDF」と呼んでおり、私は(さらに古い)「ASTM」に慣れていたためか、「ICDD」を知りませんでした。よく見ると、PDF の CD に ICDD と書いてあります。ICDD(International Centre for Diffraction Data) が出している PDF(Powder Diffraction File) データベースを使用していたというのが正解のようです(調べましたが、ICDD を知らないのはモグリのレベルのようですね)。しかも、PDF-2には ICSD を元に作成されたデータも含まれているとのこと。鉱物検索程度であれば、ICSD を新たに購入する必要がなかったのです。「無知は罪」がブーメランで帰ってきました。

 所有していたPDF2.dat を変換し PDXL に取り込んだところ、短いキーワードでも検索できるようになりました。また、自動検索でも、しっくりくるの鉱物名が出てくるようになりました(ま、慣れの問題なのでしょうが)。これでひとまず環境は整いました。

さ、次はリートベルトです。自然界の鉱物でうまくいくでしょうか?

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