後輩から相談。あるトンネルの湧水のpHが高いので処理したいとのこと。
施工中の中和プラントは撤去してしまったようで、今は自然流下のみ。階段状流路による曝気も実施済み、希釈も難しいそうです。
酸性水に対する問題はよく聞きますが、アルカリ側については問題として取り上げた事例をあまり聞きません。コンクリート構造物であれば、ある程度は高くなりますし、自然に低減するのを期待するのでしょう。
対策事例をググると、以下のような発表がありました。
http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00097/k00360/happyoukai/H22/ronbun/3-8.pdf
http://www.web-gis.jp/e-Forum/2013/PDF/2013-055.pdf
やはり、曝気とプラントがメインのようです。
ダイヤさんの発表には成分が記載してありましたので、これをPHREEQCで計算してみました。大気圧下で CO2 を完全に溶解させると、pH6 まで低下します。が、実際はそこまで下がらないようですね。SIはほぼ不飽和を示していましたので、曝気時間や流下中の溶解が要因として考えられるのでしょうね。詳細は分かりませんが。
個人的には、酸性岩を reactant として利用する対策は躊躇しますね。重金属など、他の溶出物質の有無、長期的な溶解特性を調べてからでないと採用できません。維持管理として、定期的な reactant の入れ替え作業、水質監視も必要となってきます。
ま、対策を急ぐならプラント設置一択になるのでしょうが、時間に余裕があるなら原因を把握すべきなのでしょうね。
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