2014年5月18日日曜日

岩盤崩壊と貫入岩

後輩が担当している道路際の岩盤崩壊現場についていきました。

崩壊した箇所では断層、貫入岩が入っており、破砕や変質が進んでいます。崩壊しなかった箇所では比較的きれいな地質でしたので、因果関係があるのかもしれません。以前、じっくり見なおした崩壊現場と似たような地質だと、ふと思い出しました。

ボーリングコアも見ました。
貫入岩が複数入っています。現場では低角の受け盤に見えたのですが、コアでは高角の接触面が多く、分離が顕著。母岩では破砕とそれに伴う細脈が発達。貫入岩、クサイですね。
また、断層があると、ゆるみ範囲が分かりにくくなりますね。あたりまえですが。
ま、それぞれ BTV の結果が有効となるでしょう。

過去の空中写真も確認しました。
約40年前に崩壊しています。材料の経時変化(風化、膨張、ゆるみなど)の可能性もありますが、ギリギリのバランスになった箇所を改変したため、再度崩壊したと考えた方が、よさそうですね。
http://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do にダウンロードボタンがついていました。地理院さん、頑張っていますね。)


現場を見るまでは、使い始めた UDEC の出番かと考えていましたが、通常のすべり計算で解決できそうでした。
今後、観測を行い、現場で構築した機構(素材・力学バランスとしての地形地質)が正解かを確認できるまで、もう少し待ちましょう。


0 件のコメント:

コメントを投稿